Session1-9 ピンクのつなぎの丸眼鏡

GM:珍しい楽器の演奏に、周辺にいた衛士たちも聞き入り、音色と共にやがて日が落ちていく……。

19時30分ごろ。ストリート沿いの魔動ランプに明かりが灯され、人通りは昼よりも少なくなるだろう。君たちが出発する予定時刻付近になれば、衛士たちも一度起こしには来てくれる。

オルフ:7時20分くらいには楽器を仕舞って火口箱を開けていよう。10分着火にかかるからね。

アルクトス:火縄壺あるから1分でつくよ。

オルフ:煙草と火縄壺……!

GM:これが喫煙者の強みか。

イスデス:「むむ……朝だ! いや夜だね! おはよう! そしてこんばんは!」

オルフ:「おう。具合はどうだ? 行けるか?」

アルクトス:「……。問題ない」

シュシュ:「はい……お待たせしました」顔を洗ってきたのか少し前髪に水を滴らせている。

シンカイ:「お早う御座いまして。それでは詰めと参りましょう」

オルフ:「ああ……向かうぞ。目指す場所は農場の本街道だ。」

シンカイ:「委細承知」念のため二人態勢で松明を持って行こう。後衛においていく松明と、乱戦に転がすためのやつ。

アルクトス:じゃあ、後ろはこっちで持つね。

シンカイ:お願いしまうま。

オルフ:コボウィーとベスティアって暗視あるんだっけ?

シュシュ:ないですね。……綺麗に全員暗視無しですねこのパーティは。

オルフ:珍しい。

シンカイ:なんで灯り周りは気を付けていこう。

シュシュ:やはりここは、目からビーム。イスデスもやりそうだし(笑)。

イスデス:できません(笑)。したかった……(血涙)。



GM:およそ30分で、目的の街道へたどり着くだろう。到着するのは20時ごろだ。

シュウェーヌ河付近を通る街道。先ほどの旧街道と異なり、道幅は広く整備されている。……と言っても、街中のように舗装はされておらず、草原の中に黄土色の硬い地面が露出しているだけのものだ。

ジャンくん(シュシュ):『うむ、歩きやすくていい道だ。石畳よりこちらのほうが好みだね』

オルフ:「さて……このあたりのはずだが。動き回るつっても、植物にとっては地面の方が心地よいのかね」

GM:中央には、輸送車が通ってできた轍が残っている。昼間はもちろん、夜間の人通りもそこそこあり、君たちも数人の冒険者や旅客とすれ違うだろう。

シンカイ:ダンシングソーンなどの目撃情報がないか、それとなく聞き込んでみましょうか。

GM:シンカイがすれ違った者に聞けば、「そういえば、街道の脇に茨が通ったような痕があったような……」との情報が得られるね。

シンカイ:ふむ。ぺこりとお礼をしてすれ違う者を見送ります。


GM:よしよし。では、その情報をもとに探索判定を行うことができる。目標値は、少し下がって9!

アルクトス:フェアリーウィッシュを行使して探索しよう。(ころころ)10で成功だ。

シュシュ:「(ころころ)ジャンくん、上機嫌だね」

GM:アルクとシュシュ、シンカイが成功だね。間もなくして、その痕跡は見つかるだろう。

街道の側面をはいずるような痕が、おおよそ4つ。

アルクトス:妖精に手伝ってもらいました。

イスデス:「うーん、街道のここまで出てきているのか。そりゃあ今日中にと言ったのも頷けるというもの」

GM:それは、遠目に農場からずっと続いている。まだ痕跡は新しく、近場に潜んでいることも読み取れるだろう。それをたどって、街道を10分ほど進んでいくと……遠方から、声のようなものが聞えてくる。

シュシュ:「……?」耳をぴくんと。

イスデス:「む。」同じく耳がピクリと。

オルフ:「これは…こんな時間に遠くまで聞こえる声?」悲鳴的な感じ?

GM:悲鳴的な感じですね。どうやら、若い女性の声のようだ。あまり可愛くはありませんが。

アルクトス:「む……襲われたか?」

シンカイ:「悲鳴です。急ぎますよ!」敏捷14ダッシュ!

シュシュ:「……は、はい」ジャンくんを軽く小突くと急がせる。

イスデス:「シルクを裂くようなスクリーム。異常事態とルッキング」

オルフ:良かった。チェストォォォォォォォ!!! じゃなくて良かった。

シンカイ:うぎゃー!! それはわたくしの将来的なセリフですわーーー!!!!!(笑)



GM:では、君たちが悲鳴の聞こえた方角へ向かい、遠方を注視すると。闇夜に映えるピンク色のつなぎを着た丸眼鏡の少女が、植物の魔物──4体のダンシングソーンの群れに追われているのが見える。

アルクトス:ピンクのツナギ。

GM/つなぎの少女:「のおおおおお!!! 誰か助けてぇえええ!!!」

オルフ:「先行する。遅れずに来い」松明を持ったままそっちへ走っていき、「そいつらの討伐の依頼を受けた冒険者だ! 手を出していいんだな!」

アルクトス:敏捷8なので距離があると確実に遅れる!

シンカイ:おんぶします。

アルクトス:やめろぉ!(笑)

シュシュ:シュシュの横、空いてますよ(ぽんぽん)。

イスデス:「標的確認! ダンシングソーンかな! たぶん!」夜目が効かないので適当。

GM/つなぎの少女:「はっ!! 冒険者!? お願い! ちょっと調子に乗ってちょっかいかけすぎたの! いやぁ、勝てると思ったんだけどなぁ!」

イスデス「では、早くこちらに!」

オルフ:「ひとまず介入するぞ」

シンカイ:「承知!」

GM/つなぎの少女:少女は、脇にボロボロの魔動機械を抱えながら、わっせわっせと君たちのもとへ走ってくるだろう。「ってことで、あとはお願い! ボクは後ろで応援してるからね!」

シュシュ:「え、えーと……じゃあ私は周りの警戒を……」一歩下がる様にジャンくんに指示をする……が。

ジャンくん(シュシュ):『……』

シュシュ:「……ジャンくん?」

GM/つなぎの少女:少女は君たちを盾にするようにすれ違いながら、近くの岩陰に隠れる。

イスデス:「さて、連れられてぞろぞろと来たね。また守護の祈りから入ろう。頑張ってくれたまえ」

GM:ダンシングソーンの知名度、および弱点値は抜いていたので……戦闘準備だ。魔物知識判定は行わないぞ!

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