夢の島【島/来世/破壊】
昔々、死んだ人間が行くところは、浄土だの天国だのの前に「夢の島」でした。
夢の島において人間は、来世ではこうなりたいという思いが叶った姿で存在します。
しかし昔々の話ですから、ほとんどの願いは「生きていたい」というシンプルなものでした。
若くして死んだ魂たちは夢の島で安全な生活を送り、それから次の人生へと飛び立っていきました。
しかし人間の間に社会が生まれると、人々の願いは変化していきました。
多くの願いはこうです。
「人生をもう一度やりなおしたい」
そうした願いが夢の島で叶えられると、夢の島の人口はどんどんと減っていきました。
夢の島の人々は危機感を覚えました。
このままでは夢の島から人がいなくなってしまう。
夢の島から現世へ干渉し、物を破壊したり、時には人間を殺したりもしました。
それもこれも、幸せそうな現世の人間が羨ましかったのです。
かくして「うらめしや」と口にしながら現世に現れる彼らは、幽霊と呼ばれるようになりました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます