旅立つ友に

軽快な音楽が鳴り彼は立ち上がった。

「じゃ行くわ」

「……うん」

ホームに滑り込んでくる電車。大量の荷物を抱えて列に並ぶ彼。

会えなく、なるんだ

急に現実味を帯びてきて俺は目元に力を込めた。

「俺、会いに行くから!」

思い切り叫ぶ。

「待ってろよな!」

「…おう!」

俺は彼を目に焼き付けた。

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