第217話 理由は何でもいい(彼女が付き合ったわけ)
「大学芋の専門店で、大学芋買ってきてくれたら付き合う……って言ったら、本当に買ってきてくれたから付き合った」
「はあ!? そんなんあり!?」
「あるから、今私は付き合ってる」
「そんな下らない理由で付き合いはじめていいの?」
「意外と、こんな理由で付き合い始めたカップルが何十年も一緒に過ごして添い遂げたりするもんよ。それに」
「それに?」
「そこの大学芋、びっくりするほど美味しかったんだ」
そう言って彼女は、びっくりするほど綺麗な顔で笑った。
彼女の予言が当たることを、このときの私はまだ知らない。
END.
大学芋は、こちら(https://kakuyomu.jp/works/16816452220371917465/episodes/16816927863160090510)のお店のものです。
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