第17話 李仁のとある休みの1日①
湊音は朝目覚めると横に李仁がいないことに気づく。確か一度目覚めてそのまま部屋を出たことは湊音も知っていた。
「李仁、早く起きちゃったかな」
今日は自分がご飯を作る版とわかっていた湊音はまずトイレに行き、手を洗って着替えて顔を洗い、基礎化粧品で顔を整えてから台所に行く。
するとリビングのソファーに李仁が座っているのに気づく。まだ寝癖だらけの髪の毛。
「李仁、起きるの早いね。おはよう」
後ろから声をかけると李仁は驚いて振り返った。
「お、おはよ。ごめん……少し寝てた」
「寝てたの、ごめんね」
「夜中目が覚めてシャワー浴びてそっから寝られなくてここで座ってたら寝てたわ」
座ったまま寝てたせいか李仁は首が痛いようである。首に手を添えてゴキゴキと鳴らす。
「何もかけないで寝ちゃったら風邪ひくよ? ほら着替えて」
「大丈夫よ。それに今日は休みだし」
「だったね、大輝くんのところ行くんだよね」
李仁は頷きながら髪の毛を触る。ボワッとして伸びた髪の毛。白髪染めと少し整えてもらう予定である。
「じゃあまだゆっくりしてて。今からご飯作る」
「ん、ちょっと待って」
台所に向かう湊音の手を引っ張り李仁はぎゅーっと体を抱きしめた。
お互い自分の下半身の反応に気づき、見つめ合って笑う。そして李仁が湊音の唇を吸い付き、耳たぶ、首筋、鎖骨……跪いて湊音のズボンをボクサーパンツと一緒に下ろして湊音のを愛でた。
「はぅううう……」
なんともならぬ声を出した湊音。わざと音を立てる李仁の髪の毛を掴み自分の思うがままに動かす。
「んんんっ……」
「んはあっ……気持ちいい、李仁っ!」
湊音は膝をガクガクさせながらも耐えて最後は大きな声をあげて膝から崩れ落ちた。
そんなこんなで結局は李仁が朝ごはんを作り、二人で食べてイチャイチャしながら片付けをし、まったりとソファーで朝の情報番組を見る。
李仁はこういう状態が続いたらどれだけ良いことか、そう思いながら自分のを愛でてくれる湊音の頭を撫でる。
「ミナくん、そろそろ行かなきゃ……」
湊音は首を横に振る。
「今日は少し時間かかるから」
「……んんっ、わかった……」
寂しそうな顔をする湊音を見ると李仁はまだ平穏な生活には程遠いか、と思いながら一度浴室でシャワーを浴びて着替えた。
まだパジャマ姿でボサボサな湊音のおでこにキスをして李仁は出かけた。
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