第54話 赤髪の家系
*side 目隠しちゃん
ついに!!ついに!!ついに見つけた!!
偶然見ていたテレビでたまたま流れていた騎士高等学園の大会
そんなものには興味はないし、普段なら絶対に見ない
でも私は見つけた
身長が伸びて大人びた雰囲気になっていたけど私には分かる
愛しのルーカス様…
やはり生きてらしたのね…
それにあんなに強くなられて…
きっと私を守れるように修行をして下さったのね、嬉しい…
私はすぐに情報を集めた
騎士高等学園は今ウェス高と一緒で夏休みらしい
どうやろルーカス様は休みが始まってすぐどこかへ出かけたらしい
それ以上の情報は出てこなかった…
もどかしいけれど仕方ない
ルーカス様の通う学校が見つかっただけでも大進歩
かならず会いに行きます
*
クレアの家に向かっている
だが僕の背中には変な汗が流れている
今歩いている住宅街の家が全て大きい
右を見ても左を見ても大豪邸
一般家庭の一軒家の3倍はありそうな大豪邸が並んでいる
しかも進めば進むほどどんどん家が大きくなっているような…
いや、たまたまこの道を通っているだけでクレアの家は普通の家かもしれない!
そうだ!きっとそうだ!そうに違いな…
「着いたわよ」
「oh...」
目の前に広がるのは先程並んでいた大豪邸より一回り大きい大豪邸
「い、家?」
「そうよ!」
「いや、デカ過ぎない?」
「そんなことないわ」
「無理無理無理無理ー!!!!」
気付けば僕は全力で逃げ出していた
ガシッ
が、いつの間にか[身体強化]を使っていたクレアにすぐ様捕まる
「ここまで来て逃げるなんてないわよね?」
「いや…あの……」
「ないわよね?」
「はい……」
僕は既にクレアの家に泊まると言ったことを後悔していた
学校の校庭かと思うような広さの庭を抜けようやく家に入る
玄関の扉を開くとそこにはメイドが3人と執事が1人いた
「「「「お嬢様おかえりなさいませ」」」」
リアルなメイドと執事なんて初めて見た
本当に存在しているとは…
クレアの方をちらっと見たけど特に気にしていないようなのでいつものことみたいだ
「ルーカスいこっ!!」
クレアに手を引かれ2階へと上がる
「私はちょっと着替えてくるから待ってて」
初めて来た家でよく分からないまま取り残された僕は壁にもたれかかりぼーっとしていた
「あら、あなた…もしかしてルーカス君かしら?」
いきなり声をかけられた
声の方を向くとクレアによく似た赤い髪の綺麗な女性が立っていた
「あ、お邪魔してます。僕はルーカスですけど…なんで…」
「ふふ、クレアがよくあなたの話をしているの」
「なるほど…ところでクレアのお姉さん?はなにか用ですか?」
「ふふふ、お姉さんね。クレアのお気に入りの男の子が来るって言うから見てみたかったのよ」
クレアとは違う大人な雰囲気を出しているお姉さん
クレアももう少し年を重ねるとこうなるのだろうか?
「それじゃあまた後でね」
お姉さんが去っていった後すぐ着替えを終えたクレアが戻ってきた
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