第44話 部活動③

*side 生徒会長


私の名前はユーリ=マカロフ。騎士高等学園において3年最強、つまり学園最強の生徒と言っても過言ではない生徒会長である

それに加えこの美貌、2年連続付き合いたい女子ランキング(騎士学園内)で1位を取ったこの私

今や騎士学園のアイドルと言っても過言ではないこの私

学園中の男子生徒が私に惚れ学園中の女子生徒が私に憧れる

私に会うために騎士学園に入学する生徒までいる


私が歩くだけで周りがざわめき立つのよ

ほら見なさいあそこの2人の男子生徒も私に釘付けよ


「なんで知らないんだよ入学式で挨拶してたろうが」


「いや普通に興味なくてぼーっとしてた」


は?私の事を知らない?

そこらの一般人ならまだしも学園の生徒で!?

しかも興味がない??私の素晴らしき入学式での挨拶を興味がない??私の声を聞けるだけでも感謝して欲しいのに??


あの男子生徒は絶対に許さないわ

隣にいるのは次席入学のキルシ=ロンドね

でもあの男子生徒は成績トップ10にも入っていない…

しかも顔も冴えない普通の顔

その程度で私の事を興味ないと言ったこと絶対に後悔させてやるわ!!




まじでめちゃくちゃ美人だなぁと見てたらふと目が合った気がする

というか睨まれた気がする

あの人と初対面だよな?睨まれる様な事はした記憶がないぞ?

いや、気のせいだろうと自分に言い聞かせてキルシと帰宅した


次の日騎士道概論を受けている時校内放送が流れた


「1年生のキルシくんとルーカスくん騎士道概論の講義が終わり次第生徒会室へ来てください」


校内放送を聞き終えた僕は嫌な予感しかしなかった

やっぱり昨日睨まれてたのはほんとだったのか?でもキルシも一緒だし違うかも…

考えれば考える程嫌な予感が膨れ上がってきて講義もまともに受けられなかった


「やっっっと、終わった」


講義終了と同時に机に項垂れる

たった1時間の講義が無限に長く感じられたし精神的に疲れた

このまま生徒会室へ行かずに逃げようかと思ったがキルシに連れられしぶしぶ向かう


コンコン


扉をノックしてから開ける


「「失礼します」」


そこにはいかにも騎士と言った感じのムキムキの男子生徒がいた


「いらっしゃい。君らはキルシくんとルーカスくんでよかったかな?」


「は、はぁ」


「いきなり呼び出してすまなかったね。僕は生徒会副会長のワゴンという、よろしく」


ワゴンと名乗ったこの男子生徒、副会長という事は2年で最強の生徒という事

伊達にムキムキではないという事か


「おーいユウシ、会長を呼んできてくれ」


ユウシと言う名を聞いた瞬間キルシの顔が歪んだような気がした

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る