第40話 学園生活

僕は基本的に学科の授業は受けない

何故かと言うと出席ノルマがある訳ではないのに眠たくなるような授業を受けて時間を無駄にするのが嫌だからだ

レベルがそんなに高い訳では無いので教科書さえ押さえとけば単位は取れる


だが例外はある

必須科目である騎士道概論は学科なのに出席ノルマはあるし教科書がある訳ではないので必ず出席しなければならない


やる内容としては騎士とはどうあるべきか

どんな仕事をするのか

などと騎士について教えられ復唱するといったもはや洗脳に近い事が行われていた


騎士は国に仕え国を守る盾であれ

騎士は弱者を救う強者たれ

騎士は王に絶対の忠誠を誓い仕えよ


などと皆で復唱し

状況別にどういう行動を取るか?などといった事を学んでいく


正直クソだるいし騎士になる気のない僕には全く響かない

むしろ聞けば聞くほど騎士になりたくないという思いが強くなる


「うへぇ〜」


今日も憂鬱な授業が終わった

この後はもう1つの必須科目体術実技の時間だ

必須科目は連続授業になる事が多い

体術実技は読んで字の如く体術を教わる授業である

何故必須科目なのかというと、騎士たるもの武器が無くても強くあれということらしい

基本的には体術の型というものを教わり

それを反復練習、最後に組手という流れ

組手のペアは自由

自由ペアとは12年物のプロボッチの僕には酷な言葉だ

だが今回は違う、魔闘術の授業以来キルシがやたら絡んできて組手のペアもいつもキルシと組んでいる

キルシもボッチなのか…と少しだけ親近感が湧いた

まぁ僕としてもボッチは避けれるし学年次席入学者の力量が見れるのはありがたいので助かっている

キルシの強化なしの戦闘力はかなり低かった

クレアと戦っても余裕で負けるだろう

強化ありでもあの程度なのに次席というしこの学園のレベルはそんなに高くないのかもしれない


こんな感じで入学してからは授業を受け、修行をして、勉強をするといったサイクルで毎日を過ごしている


だが正直強くなっている気がしない

学園の授業はレベルが低いし、1人で修行をしても技の練度を上げるくらいしか出来ない

こんなことなら魔大陸に残って修行していた方が良かった気がしてくる

この調子でほんとにあいつに勝てるのか?という不安もあって僕は少し焦っていた

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