【第2章】第13話 セクシーな下着より、素肌。
💎前回までのあらすじ💎
【恋愛経験もほとんど無いまま見合い結婚した
そこで出逢った大学准教授の
【 本 文 】
「なんだ、パンティはいてきたんだ…」
力斗は、ホテルのソファで膝の上に瑠色を横抱きにし、ワンピースの
前回、力斗の研究室で逢った時には、瑠色はパンティーを着けていなかった。
「やらしい人妻ですね」
力斗は思わずはしゃいだが、そんな無邪気さが自分に残っていたことを、彼は我ながら意外に思った。
この時瑠色は、ブラジャーは着けていたから、力斗は、
「今度はノーブラ、ノーパンで来て下さい」
と頼んだ。
瑠色は、日頃非常に論理的で冷静な力斗のことだから、冗談だとばかり思っていたのだが、どうやらそうでもないらしいと、
「あ、でもブラジャーは着けてないんだ!」
ワンピースの上から胸をまさぐった力斗が、打って変わって嬉しそうな声を上げる。
しかし次の瞬間には、いぶかしげな顔をして
「なんで上は着けて来ないのに、下は着けて来たの?」
と真面目な顔をして訊いたので、瑠色は思わず吹き出した。
「ノーブラ向きの季節でしょ。上着が厚手になって、乳首が透けない。だ・か・ら、しばらくは、ずっとノーブラで来てアゲル」
「それなら、パンティもはかなくていいじゃない?」
力斗は、サーモンピンクの小さい布地を瑠色の両脚から脱がせ取り、ひょいとソファの端に放った。
暑がりで、11月いっぱいまで半袖のポロシャツ1枚で平気な顔をしている力斗には、パンティー無しではスカートの下がスウスウして寒いことが、分からないようだ。
「春になったら、ずうっとノーパンで来てアゲル」
そう言って彼の首にしがみつく瑠色の腰を抱き締めると、力斗はうんうんと、嬉しそうに
「エッチね、力斗は」
瑠色は、彼の頬を軽くつねった。
「エッチなのは
力斗は優しく、しかし素早くキャミソルを脱がせると、全裸の瑠色をしみじみ眺めた。
「そんなに見ないで……電気を消してね」
「どうして?こんなに綺麗なのに」
力斗は熱っぽい視線を向けて、瑠色の真白い乳房を手の甲でなぞった。
普段はシャイで、感情を
瑠色は、力斗の視線から逃れようと、顔を横へ反らした。
「お顔もよく見せて」
彼は瑠色の左頬を右手のひらで包むと、自分の方へ向け直し、じっと見つめた。
「
そういかにも愛おしげにささやくと、小鳥がついばむように、瑠色の顔中にキスをした。
力斗は唇を離しても、瑠色の頬に手を当てたまま、自分の方へ顔を向けさせ、なおも見詰める。
「恥ずかしい……」
「可愛いよ」
力斗は彼女をソファに優しく押し倒した。
「ねえ……」
うなじや胸元を吸われながら、瑠色は
「ノーブラ、ノーパンがいいと言うけれどぉ……アッ…」
力斗の唇に乳首を挟まれ、瑠色は思わず腰をよじる。
「うん…?」
「……エッチな下着を見たくないの?」
瑠色はこれでも、力斗専用の下着を何枚か揃えているのだ。女心としては、そんな下着のオシャレも見て欲しい。
「貴女の裸以外は興味ないなぁ……。洋服も下着も、少ない方が良いです。脱がせている時間がもったいない。早く抱き合いたいでしょう?」
「そうなんだ……」
(下着より、ハダカなんだ)
正直すぎて、
そう言えば、初めて結ばれた後、力斗が出張先へ向かう新幹線の中から、こんなメールを送ってきたことがあった。
「朝から、貴女の
瑠色は、声を出して笑ってしまった。
(だって、あんまり素直なんだもの)
「ねぇ、力斗」
「なあに?」
力斗は、子供1人産み終えた中年女のものとは到底思えぬ、マシュマロのような両の乳房を愉しみながら応じた。
「お付き合いして間もない女性に、カラダが欲しいとか、ハダカ以外興味ないなんて言ったら……ウウン……!」
力斗の舌が、瑠色の乳房の縁をなぞり、脇の下へと這っていく。
「……カラダ目的なのかしらって、誤解されると思わないの?」
「そうですねぇ……馬鹿ですね、私は」
力斗は顔を上げると、ニコリと笑った。
「仕方ないです。本当のことだから。貴女と極限までくっ付きたくて
そうか、下着にお金をかけるより、素肌に磨きをかけるべきなのだわ、と瑠色は納得した。
(でも、私の肌を最もピカピカに磨いてくれるのは、あなたなのよ)
瑠色は、自分の胸に一心に顔を埋めている力斗の頭を、ぎゅっと抱えた。
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