売上バトル
敵魔法確認魔法で、相手が使用可能な魔法を確認できます
「ピラミッドです」
「ピラミッドですね」
翌日。
俺とヒヨリちゃん。
ミエルさんの転送魔法で、2人がやってきたのは。
光の聖地、芸術の都、ポリンク。
のはず、だったのだが。
そこにあったのは、ピラミッドだった。
「光の神殿へ、ようこそ。
巡礼者の方ですか?
それとも、光術の習得を目的とされる冒険者の方ですか?」
「後者です」
白いローブを着た女性が声をかけてくれる。
金色の三角形、ピラミッドを模したネックレスを首から下げ。
その他、手首、指にも金色のアクセサリが
きっと、この人が、この神殿、その内部を、案内してくれるのだろう。
「では、ここで、魔法カードを選んでください」
「神殿の中に、入らんのかい!!」
「この神殿は、ただ石を積んだだけのものです。
内部には、入れません」
「じゃあなんで、この神殿。
三角形なんですか?
こんな形にしたんですか?」
「この神殿に登り、頂上から見る景色が、綺麗だからです」
「登れるのかよ!!」
「2,500G、いただきます」
「金、取るのかよ!!」
*****
「いやー、綺麗な景色ですねー。
ガンダルの山が、あんなに小さく見えますよ!」
「東にガンダル。
北は大海。
南は大森林。
これは、2,500G、払った甲斐があったなぁ」
「なんか、新婚旅行みたいですね」
「そういや、俺たち。
何しに来たんだったけ?」
*****
テンションに任せて、全力で観光に
ピラミッドの頂上から、一気に下山すると。
やっと、正気に戻ります。
そして、再び、ピラミッドネックレスの女性と相対します。
「光の魔法を売ってください。
一番、簡単なやつ。
お願いします」
「敵魔法確認魔法、実行!
・・・。
残念ながら、あなたは、ミッドレベルの下級魔法を2種所持していません。
出直してきてください」
「ここで、ミッドレベルの氷の魔法、買えないんですか?」
「光の神殿で、氷の魔法は売っていません。
出直してきてください」
「がーーーーー!」
*****
「敵魔法確認魔法、実行!
・・・。
『ミッドフラン』、『ミッドアイス』。
あなたは、ミッドレベルの下級魔法を2種所持しています。
では、あなたに。
光属性のプライマリーマジック、『レイ』のカードを提示します」
「わざわざ、ハミルトンのミュウレイさんのところまで戻ったけど・・・。
ついに!
今度こそ!
俺も、光の魔法が使えるように!」
「50,000G、頂戴します」
「高ぇ、たけぇよぉ!」
*****
「じんりきー、所持金、確認スキルー、じっこー」
・前回残金 [750G]
・喫茶店売上:128,350G [129,100G]
・給料:-40,000G [89,100G]
・ピラミッド入山料:-2,500G [86,600G]
・ミッドアイス:-40,000G [46,600G]
・レイ:-50,000G [-3,400G]
ヒヨリちゃんに借金をするという、男として、非常に残念な結果となりました。
これでは、次シーズンの、食材すら、買えんとです。
「ギルド活動でも、しよう」
「私も、一緒にがんばります!」
所持金不足により、観光はここで終了。
もう、この人、
去り際。
俺は、気になっていた、とある質問を投げる。
「この神殿って、本当に、観光資源であるため、それだけに存在しているんですか?
何かが、
「はい。
光の大天使、ミエル様に、毎日祈りを捧げるために、存在しています」
「・・・。
ミエル?」
*****
結論から先に述べると、『ミエルさんは天界で、2番目に偉い人』だそうです。
その他の詳細も、金のおねぇさんが教えてくれました:
・天界には神と呼ばれる存在が頂点に君臨していて
・その下に、3人の大天使と呼ばれる、天使の
・その中の一人が、光の大天使『ミエル』
・そのほかに、雷の大天使『シェリル』、治癒の大天使『フリル』という大天使が存在している
・その3人の中で、一番強いのが『ミエル』
・なので、神の次、2番目に偉い、ということになっている
・光の魔法は、大天使『ミエル』の加護を受けた人間しか使えない
・加護を受けるには、このピラミッドの頂上に登ればいい
・逆に、この地を訪れなければ、光の魔法は使えない
・ミエル様は、まれに地上に降臨し
・世界秩序を保つための活動をしてくれていると考えられている
・ミエル様は世界一の美女
・ミエル様の像、2,500Gで販売中
・ミエル様を
・お土産に『スフィンクスちんすこう』はいかがですか?
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