カップのアイコン看板は、喫茶店を意味します

・コーヒー 300G

・冷やし緑茶 300G

・唐揚げ定食 600G

・[★オススメ]チキン南蛮定食 750G

・テキヤキポークハンバーグ定食 750G

・合挽き和風おろしハンバーグ定食 850G

・トマトソースのチキングリル+ライス 650G

・バターサンド 300G

・ミックスサンド 500G

・[★オススメ]ピザサンド 600G

・BLTサンド 650G

・テリヤキポークサンド 700G

※定食には、ご飯と味噌汁が付きます

※お料理をご注文の方は、コーヒー or 緑茶100Gで提供します


「はふはふ、うまぁ〜ん」


「よく、食べますね」


 実技試験に続いて、既存メニューの作り方のレクチャーに入った。

 前回の営業から、メニュー数を減らしています。

 が、レクチャーの必要は、おおよそなかったのである。

 料理スキルに関しては、ヒヨリちゃんの方が上。

 俺の説明を急速に吸収し。

 出来上がった料理たちを。

 掃除機のように吸い込んで行った。 


「幸せです」


「ここで、残念なお知らせがあります。

 マカナイにも、限度があります。

 こんな食べられたら、利益が上がりません」


「うにゅ〜。

 たしかに残念です。

 でも、私は、別に大食いというわけではありません。

 まあ、いっぱい食べたいのは、本心ではありますが」


「モンスターの肉なら、いっぱいありますけどね」


「美味しいですか!?」


「まずいです」


「工夫して食べます」






*****






 ヒヨリちゃんと2人での、始めての外出。

 それは、ガンダルでの、食材の買い出し、である。

 ヒヨリちゃんにも、この世界の食糧事情を理解してもらいたい。

 そんな考えがあったからです。


 しかし、俺は、その途中で。

 完全に、心がれてしまったのです。

 俺は、その『現場』に駆け寄りました。


「立ち入り禁止、って書いてますね」


 ヒヨリちゃんは、立ち入り禁止区画の奥を見つめていた。

 この先に、いったい、どんな施設があるのか?

 そんなことは、俺には。

 どうでもよかったのである。


 ここで、施設の関係者だと思われる男性が近寄ってきて、注意勧告を行う。


「ここから先は、立ち入り禁止だ」


 俺の関心は。

 立ち入り禁止区画と、その前の空間を隔てる。

 その境目にこそ、あったのである。


「どこで、売ってますか?

 この、『金網フェンス』」






*****






 紹介された技術者は、筋肉だった。

 『鉄骨、素手で曲げられます』、とか、言いそうな大男だった。


「『フェンスを売って欲しい』。

 そんなこと言ってきた人間、お前が初めてだ。

 普通だったら、団体様以外は追い返すところなんだが。

 ただ。

 お前が『GGDの脚の納入先』だという情報が入っている。

 タドル・マイズミだな。

 ギルド会員証を見せろ」


「こういうものです」


「・・・。

 やはり本人だな。

 まず、答えろ。

 フェンスを、何に使うつもりだ。

 『何から』、『何を』、守るのだ」


「インテリアです」


「なるほど。

 お前、もしかして・・・。

 アホか!」


「はっきり言います。

 アホです!」


「『鉄』という素材が、どれだけ高価なモノであるか、知らぬわけではあるまい。

 このフェンスも、鉄製だ。

 鉄線を、四角に編んで作られている。

 これだけの厚みで、防壁として高い性能を持つ。

 ガンダルの最新鋭の技術を守るための、重要な役割を持つのだ」


「重厚感、無機質感、無骨感ぶこつかん

 普通の住宅には、あるはずのないものなんです。

 それが、ないはずの場所に存在する。

 そこに、俺は、『ロマン』を感じるんです」


「・・・伝わったぞ。

 お前の情熱が」


「男の世界って、よくわかんないですね〜」






*****






 フェンスの発注が完了しました。

 ちなみに、フェンスにもイロイロありますが。

 今回の発注したフェンスは鉄線が菱形に編まれた、アイツです。

 それ以上の詳細は、現段階では秘密、とさせてください。

 さて、食材の買い出しに戻ります。

 以下、買い出しリストです:


[ガンダル]

・コーヒー豆

・パン

・鶏モモ肉

・豚モモ肉

・豚バラ肉

・ハム

・ベーコン

・卵

・チーズ

・トマト

・キャベツ

・レタス


[オークラ]

・米

・緑茶茶葉

・豆腐

・大根

・白菜

・青ネギ

・白ネギ

・ナス

・シメジ

・エノキ

・大葉


 合計支出、20,000G。

 ヒヨリちゃんの食いっぷりも考慮して、全体的に多めに購入した。

 これでお客さんが、あんまり来なかったら・・・。

 在庫管理って難しい。

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