中性的

 翌日のラインも昨日の話の続きから始まった。

「体調はどう?」

「言われたように温めているよ」

「それは良かった」

「ありがとう」

「初めて会った時に私を見つけてくれたんやね」

「そうだよ ぼくのこと好き?」

「好きやん、女は好きな人でないと無理なんよ」

「そうなら嬉しい」

「中性的でしない人だと思っていたけど、だんだん好きに」

「中性的にみられていたんだ」

「いまはまささんが居ないと生きていけない」

「一緒に死ねたらいいね」

「私を置いていかないで」

「泣いてるの?」

「大好きよ」

「ぼくもだよ」

「スネポンでも意地悪でもエッチでも 一目惚れって言ってくれた時は死ぬほど嬉しかった」

「ぼくも、受け入れてくれて嬉しい」

「お尻大きい太めのオバアちゃん 愛してくれて嬉しい」

「胸も大きい、ぼく好みのからだ」

「誰もいない時間は悲しかった」 

「これからはぼくの心の支えになって欲しい」

「私も心の支えにもなってほしい」

「時々キツイって言うのは何で?」

「きついのは感じすぎることよ まささん入ってきたら感じて感じて女になる」

「きついって、嫌なのかと」

「いつもして欲しい まささんに抱かれたい」

「きついの先はどうなるの?」

「きついのを我慢したらイッてしまう」

「そう・・後ろから入れると音が すごく良いよ」

「音が鳴る方がいいの?」

「お互いが、ぴったりの証拠だよ」

「でも恥ずかしい まささんは平気?」

「とても興奮するよ」

「もう離れられない」

「ぼくも離さない」

「いつも思い出すよ まさに抱かれている姿を」

「そう?彼のことは思い出さない?」

「まささんのもの 彼のことは忘れたよ まささんの女にしてね」

「うん」

「初めてやで6回会っただけで私のすべてを知った人」

「そうなの?ほんとかな」

「あれが楽しいなんて まささんは私に入れたら気持ち良いの?」

「それはね 身体のほんの一部なのに全身が気持ちいい」

「枯れているのに私のからだはエッチやね まささんに慣らされていく」

「枯れてなんかいなかったよ」

「まささんは慣れてるね 自分でもわかるくらい声が出てる」

「ほんと、びっくりしたよ」

「まささんにされているとき出てしまう もうどうでもよくなる」

「すごく乱れて・・」

「まささんがこんなにした 身体が火照る 思い出してしまう」

「ぼくも思い出す」

「眠れないかも こどもが横に居るから 」

「あの音には興奮するよ」

「興奮するのね」

「うん」

「また、鳴るかな でも恥ずかしいな」

「相性が良いからね」

「抱いて欲しい また熱くなっていく」

「抱きたい」

「ゆっくり優しくしてね いじめんといて、また声が出るやん」

「優しくしているつもりだけど」

「私をめちゃめちゃにする 何もわからなくなる この歳になって女なれる」

「男でよかった」

「一緒の時は全てまさのもの」

「うん、いつも一緒だよ」

「まささんに会えて感謝してる ずっと傍にいたい いまはまささんしか見えない」

「ぼくだって、はくちゃんしか見ていないよ」

「引っ付いていてよ」

「ぼくでは物足りなくないの?」

「バカ 物足りないって思ったこと無いよ」

「それなら良いけれど」

「愛してる 木曜日抱いてね また身体が熱くなる」


前回のセックスから五日目にぼくたちはまたからだを重ねた。

後ろから入れたら鳴る音は、腰を高くして前から入れても鳴った。鳴るとその振動がペニスに伝わってきて気持ちが高揚する。

「大好きなまささん、おはようございます」

次の日はこんな挨拶から始まった。

「おはようございます いつも一緒だったらいいな」

「一緒に住むのなら マンションがいいな」

「そうだね」

「いつか一緒になれたらうれしい 真直ぐな人 こどもみたいな人で大人過ぎる人」

「こども・・・」

「まささんが私の前に現れた 恋はもうしないと思っていた」

「ぼくも同じだよ」

「何年も好きな人などできなかった」

「本当にぼくで良かったのかと」

「じゃあ、何で抱かれたのか分からないんやね」

「自信が無くて」

「明るいところでも見せた 何よバカ 抱かれる女の気持ちがわからないなんて」

「はくちゃんはもてるし」

「女は好きじゃあないとダメよ 信じるのは難しいの?」

「そうじゃあないけど、夢のようだから」

「私はまささんを癒せるって 女に生れてこんなにうれしいことは無いよ」

「十分癒してもらっているよ」

「凄く強くて私はメロメロになる 一日でも長く居たい」

「ぼくもいつまでも一緒にいたい」

「私はまささんに選んでもらって幸せや」

「でもいつダメになるか」

「こんなに抱いてから言わないで」 

「さっきはこどもが傍に居ても電話を切らなかったね」

はくとの電話中にこどもが帰宅した気配がしたので切ろうとしたが、はくが切らずにそのままこどもと話し始めたので聞くともなしに聞いていたのだ。

「そやね、受話器持ったままこどもとしゃべってる 誰?って聞かれたら彼氏って言いたいな」

「大丈夫?旦那に話さないの?」

「あの子は言わないよ 旦那が嫌いだもの」

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