第131話 無人発電所の奇妙な装置

 ヒビキたちを乗せたトリップ号は、ライトシティのはずれにある無人発電所にたどり着いた。

「発電所は、電力を作るための発電はつでん装置そうちとこれに関連する設備、および電気を消費側に送出する送電設備、そして運用・管理を行う人的組織から構成される。電力会社のような企業体きぎょうたいが公共の電力供給用の発電を行う施設しせつを指す場合が多いが、一部には製鉄所せいてつじょやショッピングセンターのような自家消費を主目的とする私的な発電施設も発電所である。 風力ふうりょく発電塔はつでんとうも発電所であるが、一般いっぱんには風力発電の風車と呼ばれることが多く、発電所とは呼ばれない傾向けいこうがある」

「ここは、ニュートピア中の電力を賄っているというのだが…」

中へ入ってみると、

「怪しい音が聞こえてくる…」

怪電波が発生した。

 すると、

「ちゅぴ!」

「ちゅる!」

チララとコロンは、何かを見つけた様子。

「怪しい電波の原因はこれだ!」

「えいっ!」

と、怪電波を発生させた原因の奇妙きみょうな装置を引っこ抜いた。

 これを、ある場所へと持ってくる。

廃墟はいきょに着いたよ」

「廃墟とは建物、施設、街などが使用されずにれ果て、そのまま放置されているものを言い、建物などが使われなくなったとしても、他用途に転用され、適切な維持いじ管理かんりが続けられていたり、あるいは更地さらちになっていれば、廃墟とはいえない。跡地あとち利用りようも難しく、管理を続けるのも困難な場合には、建物、施設などが放置に任され、歳月さいげつとともに朽ちて崩壊ほうかいし、あるいは草木におおわれて廃墟化の過程が進行する。建設を発注した企業が倒産した、あるいは公共事業の一環として建設されたがその公共事業が中止になったなどの理由で、建設中の状態のまま放棄ほうきされ、全く使われていない建築物もある。これらも廃墟にふくまれる。ナチスの強制きょうせい収容所しゅうようじょあとや広島の原爆げんばくドーム、ハワイの真珠しんじゅわんのアリゾナなどある時代の悲惨ひさん状況じょうきょうを後世に伝えるため、破壊あるいは放棄され廃墟同然となった状態で意図的に当時のまま保存している例もある」

「そこに何かあるのか?」

廃墟の内部に潜入せんにゅうしてみると、

「この装置をセットして…」

「機械が動いた!」

奇妙な装置をセットすると、あるものを作る機械が動き出した。

「これは…」

「薬を作る機械だ!」

「奇妙な装置は、この部品だったのか!」

そして、

「ちゅぴ!」

「ちゅる!」

「ピカっとひらめいた!」

「ここは、工場だったのか!」

「工場は、企業の呼称では製作所、製造所、事業所、事業場などと呼ばれる場合がある。ぐん需品じゅひんの工場は工廠こうしょうと呼ばれる。意味としては、工場は大規模な所、工場は小規模な所を示すことが一般的である。小規模から中規模の工場は、内陸地域に設置されることも多いが、石油や鉄鋼てっこうなどの大規模な工場は、原料や製造した製品のはん出入しゅつにゅうの便を図るために、海岸沿いの臨海部りんかいぶに設置されることが多い。石油コンビナート、製鉄所などはそれ自体が、非常に規模が大きく、また関連工場も多くは近隣きんりんに設けられ、一大工業地区を形成する。大規模な工場は多くの労働者を必要とすることから、それらの人たちを対象とした店舗てんぽも工場の周辺に集まることが多い。工場を中心として形成される生活圏を、企業城下町と呼ぶこともある」

ヒビキとチララは、廃墟の正体が薬を作る工場であることを証明した。

「向こうに何かがある!」

「行ってみよう!」

「うん!」

ヒビキたちは、伝説の猛者がいる場所へと向かった。

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