釣り大会~肉食魚編~

 「ただいまから、り大会を始めるのじゃ!」

ハミングタウンの広場に集められたヒビキたちは、カメじいの説明を聞く。

「今回のテーマは、肉食の魚なのじゃ!制限時間内にどれだけ釣ったのかを競うのじゃ!」

こうして、釣り大会が始まった。

「肉食の魚は、魚影ぎょえい比較的ひかくてきおおきめなのじゃ!」

シャインビーチでは、

「これは、でっかいぞ!」

「サメだ!」

ヒビキは、サメを釣り上げた。

「小さい魚影でも、肉食魚がいるのじゃ!」

せせらぎ川では、

「えいっ!」

「これは…」

「ピラニアね!」

「ピラニアと呼ばれる魚は基本的にカラシン目セルラサルムス科セルラサルムス亜科あかに属する種が主だが、分類が曖昧あいまいな種もある。"piranha"とは、現地のインディオの言語であるトゥピ語で魚を意味する"Pira"と、を意味する"Ranha"を合わせたもので、歯のある魚の意味である。体長は小型の種で十五センチメートル、大型種では六十センチメートル程に達する。ピラニア・ナッテリーは緑と赤にかがやうろこを持ち容姿も美しく、熱帯魚として家庭で飼育しいくする愛好者あいこうしゃも多い。観賞魚として人気のあるネオンテトラはピラニアと同じカラシンの仲間であり、顔つきもよく似ている。小さいため分かりにくいがネオンテトラにもするどきばがある。また、草食でおとなしいメチニスの仲間に近縁で体型、色彩しきさいなどが似る。ピラニアは、メチニス系の草食魚類から、一千万年 –八百万年ほど前、雑食ざっしょくのメガピラニアを経て、現代の肉食のピラニアへと進化した。そのため草食系の気質が多く残っている。がいして臆病おくびょうな性質であり、特に単体での性格は極端きょくたんに臆病であるため群れることを好む。自分より大きく動くものに対しては、すぐげ出す傾向けいこうがある。野生種の食物は他の魚やまれに水に落ちた雛鳥ひなどりやネズミなど、主に自分よりも小形の魚類や動物類である。他には川で死にかけている、もしくは川で死んでからあまり時間が経っていない動物類の肉も食べていて、たとえ空腹でも大型の温血動物はおそわないという説は誤りである。獲物えものからは常に距離きょりを取り、その安全圏から獲物の肉をぬすみ取るように高速に泳ぐ。ただし、血液けつえきしゅう(ぐさ)や水面をたたく音に敏感びんかんに反応し、群れ全体が興奮こうふん状態じょうたいとなると水面が盛り上がるほどの勢いで獲物にらい付く。群れは常に同じ水域で活動しており、ほとんど移動しない。そのため、乾季かんきになると多くのピラニアが干上ひあ(ひあ)がった川に取残され、カメや野鳥やアヒルのえさとなっている」

「他よりも釣りやすいのじゃ!」

サクラとラビカは、ピラニアを釣った。

 そして、

「タイムアップじゃ!」

ついに制限時間を迎えた。

「今回の優勝者は、六匹釣ったサクラなのじゃ!」

「やったね!」

今回の釣り大会の優勝者は、サクラ。

「これを受け取るのじゃ!」

「おめでとう!」

サクラは、カメじいから金メダルを受け取ったのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る