第20話 こおりソーダの島

 ヒビキたちを乗せたトリップ号は、氷でおおわれた島であるアイスソーダ島に到着した。

「島は、中国語では島とは別に小島を意味するしょという言葉があり、これらをあわせて島嶼とも言う。常用外漢字であることから、しばしば島しょと表記される。地理学上、大きな陸塊りくかいが大陸、小さな陸塊が島に分類される。現在、世界最小の大陸はオーストラリア大陸、最大の島はグリーンランドである。右図にこれらの陸塊の比較ひかくを示す。グリーンランドに次いで世界で二番目に大きい島はニューギニア島で、以下、ボルネオ島、マダガスカル島、バフィン島、スマトラ島、本州、…… と続く。居住者のいる島を有人島、いない島を無人島という。世界最大の無人島は、カナダのデヴォン島である。面積は、カナダの島の中で第六位、世界の島の中で第二十七位で、それよりせまい中で人口最大の台湾島たいわんや、人口二位の九州本島より広い。複数の島がまとまって存在するものを諸島、列島、群島などと呼ぶ場合もある。列島は島が列状に並んだもの、群島は塊状に集まったものを指し、諸島しょとうはより適用範囲てきおうはんいが広いが、はっきりした定義はない。諸島・列島・群島とは逆に、周囲に島がない場所に孤立こりつして存在する島を孤島という。世界一孤立した有人島は南大西洋上のトリスタンダクーニャ島である。日本の琵琶湖びわこの竹生島、宍道湖ししどこ嫁ヶ島よめがしまなど、湖の中にある島もある。また、川の中にある島もあり、中州とも呼ばれる。世界最大の川の中の島は、ブラジルのバナナル島である。面積は、世界の島の中で第四十九位で、第五十位四国の約一倍の面積である。同国中部トカンチンス州のアラグアイア川にある島である。領土りょうどがすべて島から成る国を島国と呼ぶ。非独立国を含める場合、世界最大の島国はデンマーク領で本国からの高度な自治が存在するグリーンランドとなる。独立国のみに限る場合、インドネシアが世界最大の島国であり、マダガスカル、パプアニューギニア、日本、…… と続く。国際連合の加盟国百九十三ヶ国中では島国は四十七ヶ国である」

「寒い!」

「ここは、一年中銀世界だからね」

防寒着を身にまとったヒビキたちは、早速アイスソーダ島の調査を始める。

 すると、

「誰か助けてくれ!」

ペンギンが雪の結晶けっしょうのモンスターにおそわれている光景を目撃もくげきした。

「行こう!」

「うん!」

現場に向かうと、雪の結晶のモンスターにとらわれたペンギンの救出作戦が始まった。

 すると、雪あられがってきた。

「僕がみんなを守って見せる!」

ヒビキは、サファイアのマジカルジュエルを魔法まほうの筆にセット。それを仲間たちに向けてると、

「クリアーリフレクション!」

ヒビキたちの周りに結界ができ、ダメージを最小限におさえた。

「ここからは、僕の出番!」

「私に任せて!」

ケンタとサクラが力を合わせて、

「そよ風シュート!」

「フラワースパイラル!」

ナツとラビカの魔法によって、モンスターを撃退することに成功した。

「ペンギンは、主に南半球に生息する海鳥であり、飛ぶことができない。漢字で書くと今では使われることはまれだが、人鳥・企鵝きがという和名もある。ペンギンは、現在では六属十九種だが、化石から、かつてはもっと多くの種類が存在したことが確認されている。属や種を特徴付とくちょうづけるのは頭部周辺で、それぞれ特徴的な形態をしている。現生ペンギンの最小種はコビトペンギンで体長は約四十センチメートルである。現生最大種はコウテイペンギンで、体長約百十五センチメートルに達する。ただし、絶滅ぜつめつしゅのジャイアントペンギンや、ノルデンショルトジャイアントペンギンはコウテイペンギンよりも更に大型である。多くの鳥類は陸上では、胴体どうたいを前後に倒し首を起こす姿勢をとるが、ペンギン類は胴体を垂直すいちょくに立てる。鳥類の多くが飛翔ひしょうに使うつばさは特殊化し、ひれ状のフリッパーと化していて飛翔能力を失い水中の遊泳にのみ使われる。首が短く、他の鳥類とは一線を画す独特の体型をしている。一般いっぱんでは脚が短いと思われているが、実際には体内の皮下ひか脂肪しぼうの内側であし屈折くっせつしている。関節はこの状態のまま固定されているので、脚を伸ばすことはできない。体外から出ているのは足首から下の部分だけである。成鳥ではほとんど脂肪に隠されており表面上見えないが、生後まもなくの脂肪の少ないペンギンではその骨格こっかくがはっきりと見てとれる。陸上ではフリッパーをばたつかせながら歩く姿がよく知られているが、氷上や砂浜すなはまなどでは腹ばいになってすべる。これをトボガンという。海中では翼を羽ばたかせて泳ぐ。ペンギン類で最も速いジェンツーペンギンの水中速度は最大時速三十六キロメートルに達する。イルカのように海面でジャンプすることもあり、水中から陸上に戻るときにはいったん深く潜り、勢いを付けて飛びあがる。独特の体型は泳ぐことに特化しており、海中を自在に泳ぎ回る様はしばしば、水中を飛ぶと形容される。食性は肉食で、魚類・甲殻類こうかくるい・頭足類などを海中で捕食ほしょくする。一方、天敵はシャチ・ヒョウアザラシ・サメなどである。陸上で繁殖はんしょくする。たまごは約二個を産み、オスとメスで抱卵ほうらんをする。またコウテイペンギンのように、ある程度ていど成長したヒナ同士で集まりクレイシュを形成するものがある。また、羽毛が抜け替わる換羽期かんうきには海に入らず、絶食状態で陸上にとどまる種もいる。ほとんどのペンギンは他の鳥類と同様に春から夏にかけて繁殖するが、最大種のコウテイペンギンは、冬の南極大陸で繁殖する。そのため、世界で最も過酷かこくな子育てをする鳥と言われる」

「助けてくれてありがとう!俺はダニエルだぜ!」

ダニエルはヒビキたちに挨拶あいさつすると、

「さあ、ハミングタウンに帰ろう!」

「うん!」

ヒビキがスマートフォンで転送アプリを起動して、ハミングタウンに帰ったのであった。

 その後、

「来たで!」

「引いてる!」

食料を確保すべく、魚釣さかなつりをしているヒビキたち。

「釣れた!」

「これは、ワカサギや!」

「ワカサギは、成魚の全長は十五センチメートルほど。体は細長く、各ひれは小さい。背びれの後ろには小さなあぶらびれがある。また、背びれは腹びれより少しだけ後ろについていることで近縁種きんえんしゅのチカと区別できる。あぶらびれの大きいイシカリワカサギという近縁種もいる。成長期に降海するがわ回遊型かいゆうがた生涯しょうがい淡水たんすいで生活する河川残留型が存在する。なお、同一水域内でもこう海型かいがたと残留型が存在することが網走あばしり、小川原湖で報告されている。遡河回遊型は孵化後に降海するが、一定期間を汽水域で過ごす。産卵の為に河川を遡上する際は淡水順応を行わず、一気に遡上そじょうし、産卵、降海までを二時間程度で行っているとする研究がある。地域にもよるが産卵期は冬から春にかけてで、この時期になると大群をなして河川を遡り、淡水中の水草や枯れ木などに付着性の卵を産みつける。卵の直径は一ミリメートルほどで、一匹の産卵数は千粒せんつぶから二万粒にも達する。寿命じゅみょうおおむね一年で、産卵を終えた親魚は死んでしまうが、北海道、野尻のじり、仁科三湖など寒冷な地域では二年魚、三年魚も見られる。食性は肉食性で、ケンミジンコやヨコエビなどの動物プランクトンや魚卵や稚魚ちぎょなどを捕食する。一方、魚食性の大型魚類や水辺を生息域とするサギなど鳥類に捕食されている。富栄養化などの水質すいしつ汚濁おだくに対する適応力が高く、そのような湖沼でふつうに見られる。水質良好であることを表現する意図でワカサギがめる○○湖といった解説がなされることがあるが、むしろワカサギしか棲めないとみる方が妥当だとうな場合もある。主に北海道などの北日本に生息している在来種である」

すると、ワカサギが釣れた。

「今日は大量やで!」

「おっ!」

ヒビキたちは、十分な食料を確保できたようだ。

 一方その頃、アラシもアイスソーダ島にいた。

「忠告しておく。そこの中心に氷で覆われた岩があることを…。さわると冷たく感じる岩があることを…」

アラシはこう言い残して、どこかへと去っていった。

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