魔女名鑑:銀の魔女

『銀の魔女』ギンナ・フォルトゥナ

私はその人生を懸けて、正に命懸けで、彼女らを取材した。その結果を、少しだけ共有しよう。

――魔女新聞ミオゾティス支社所属記者ショコラ・アーチャー


✡銀の魔女とは:

概ね100年に一度の周期で自然発生する『銀色の魂』をした魔女のこと。一般的な魔女は自分の魂の色では名乗らないが、彼女達は非常に珍しい色である為、分かりやすい呼び名となった。

高い魔力量と、いくつもの魔法を扱えうる才能、そして他者からの魔法に対しての強い耐性を持つ。おまけに皆、整った容姿をしている。

その魔法の多彩さから、古来より依頼業を営んできた。報酬は高額であるが、仕事は間違いない。ただ、多くの魔女に言えることだが彼女達は人間の法律を気にしないので、依頼する際は注意が必要である。魔女は人間に捕まることは無いが、依頼者は普通に捕まるだろう。その責任は魔女には無い。人間の法律ではなく、魔法(魔の法律)で生きる魔女と接点を持った以上、自業自得である。そのリスクを背負ってでも叶えたいことがあるなら、ミオゾティス郊外の『魔女の森』を訪ねてみると良い。きっと留守だ。

(魔女の館は新しく建築中であるため)




✡✡✡




●ギンナ・フォルトゥナ

Ginna=Fortuna

真名:銀条杏菜/ぎんじょうあんな

二つ名:銀の魔女(6代目)、銀魔四女シルバー・フォー

魂の色:銀色/魔法耐性+魔法適性

種族:魔女

生年月日:2000年5月初旬/東京都世田谷区

没年月日:2016年10月/交通事故

魔力最大値:2022

身長:156cm

外見年齢:20歳前後

使用魔法

・テレキネシスの魔法(無生物操作)

・テレパシーの魔法(子機)

・テレポートの魔法

・変身魔法

ケット・シーへの号令権

・魂の同調リンク

特徴:

『6代目銀の魔女』にして、『銀魔四女シルバー・フォー』の代表、そしてスコットランドカヴン議会メンバーのひとり。今代は銀の魔女が4人という奇跡が起きている。単に『銀の魔女』と言うだけなら代表である彼女のことを指す。

彼女の最大の特徴としてはやはり、スコットランドカヴン最大の魔力量を誇ることだろう。つまりは裏世界で確認しうる限り最大の魔力保持者、ということ。

その魔力から放たれるのは、規格外のテレキネシス。公的な記録は無いが、噂では大陸プレートを動かしたことがあるとかないとか。個人の扱える規模を大幅に逸脱している。世界最大ではなく、『史上最大』かもしれない。

しかし、彼女自身はその魔力を『自分の為に使うつもりが無い』ようだ。仲間を助けるため、世界を守る為には躊躇いなく発揮されるが、今となってはそれを見る機会はうんと減った。最大ではあるが、最強ではない。

そしてなんと、『猫世界』の仮の王であるという。ちょっと意味が分からないが、怨霊災害の発生時に大量の猫が人々を安全な場所へ誘導したという話が世界各地で残っている。これは彼女の仕業だったのだ。

自他共に認める『甘い女』。頼まれれば断れず、他者に流されやすく、警戒心が薄い。質問にも全て快く答えてくれた。

常にどこかのんびりしており、リアクションも人よりワンテンポ遅い。本当にあの『せっかちの権化』であるプラータ・フォルトゥナの後継者なのか疑わしくなるレベル。

しかし、彼女を軽んじたり傷付けようとすれば、彼女を慕い、周囲を常に囲んでいる『最強の魔女』達の逆鱗に容易く触れる為、注意が必要である。

もしや魔力ではなく、これが彼女の最大の特徴か。『人を惹き付ける人間性の魅力』。彼女は今やカヴンの中心人物である。

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