第43話 私ってどう見えるんだろうか…

やっぱりそうなんだよ…

結局、こうやってまた無視するじゃんか…


会うとしばらく連絡が取れなくなる

取れないというより

「いない存在」

として扱われる

既読無視ならまだ私を認知してもらえているという実感がある

ユウスケの場合は

未読無視がずっと続く

自分でも「やめればいいのに」って分かっているのに

送っては送信取り消しをして、グレーの

「メッセージの送信を取り消しました」

が連なる…

そんなライン画面を見ては胸がギューーーと苦しくなるし

情けなくて悲しくて逃げたくなる

「あぁ…もう、これ限界だなぁ…」

と私の心が千切れそうになると

ラインの既読がついて連絡がくる

今回も2ヶ月が過ぎる


ラインがなる

ユウスケだ

すぐに見たいけど、

なんか悔しいのと

見てしまうのが勿体ないのと、

もう感情がぐちゃぐちゃになってしまう

たった1つの、きっと何でもないラインなのに

こんなに心が乱される

こんなに一喜一憂してしまう


「会おうよ」

たったそれだけ。。。

嬉しいのか悔しいのか分からなくなる

もう…嫌だよ。疲れるよ。。

でも…

「いいよ」

と、彼の言いなりに成り下がる私がいる


「今度さ〜なんかもっと違うことしようよ〜。」


なんだろう?!

デートかな?どっかでかけるのかなぁ?!

無償にワクワクしてしまう

無駄にドキドキしてしまう

そして、なんかとっても嬉しい


「何したいの?リクエストあるの?」

それとなく聞いてみる。

私はデート出来るならほんとにどこでも嬉しいのが本音だ

ユウスケとちゃんとデートなんて4回位しかしたことない

食事と映画とカラオケと旅行

この4回のみ

あとはホテルでセックスだけだもんな…


「うんとね〜。バイブとか電マとかオイル使わない?!使ったことあるでしょ?!」

えーーー?!

そっちかい?!

なんか…

あまりにも自分が情けなくて馬鹿らしくて反論さえもできなくなる

私ってやっぱり

馬鹿なんだと思う…


「うん。いいよ。」

「やったー。じゃあ、準備しといてねー。また、日時決まったら連絡するねー。」


何これ?!

私ってユウスケにとって何なんだろう…

みんなは普通こういうのを、どう判断するんだろう…


それでも断れず自分の気持ちや疑問も言えず言いなりになる私は

普通に考えたら

どう映るんだろう…


でも、普通ってなんなんだろう

幸せってなんなんだろう


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る