レベル0の最強剣士~レベルが上がらないスキルを持つ俺、裏ダンジョンに捨てられたが、裏技を発見し気が付いたら世界最強になっていた。レベル0でもステータスがカンストしているけどこれぐらい普通だよな?~
第26話 エリクサーを作りHPとMPを回復させる
第26話 エリクサーを作りHPとMPを回復させる
第35階層へと進んだ当たりでソルはベヒーモス戦でのダメージが尾を引いてきた。
特に死に際の最後っ屁『フレアドライブ』を食らった事でただでさえ減っていたMPを『回復魔法(ヒーリング)』に回さなければならず、MPが空になったのである。
魔法を使えなくなったソルは物理攻撃があまり効かない的相手でも強引に剣で攻撃しなければならず、非効率的な闘いを強いられた。
クエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!
甲高い鳥のような鳴き声が階層に響き渡った。
第35階層のボスは『フェニックス』であった。LV85のモンスターだ。
炎をまとった不死鳥である。煌びやかな炎を身にまとっていた。そのモンスターはモンスターというよりは神々しかった。まるで神獣のようだ。
フェニックスはソルに炎を放つ。
「くっ!」
猛烈な火柱が立った。ソルは体を焼かれる。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
ソルはフェニックスの弱点である『氷属性』の魔法剣で攻撃する。
フェニックスは断末魔を上げて果てた。
「はぁ……はぁ……はぁ」
ソルは肩で息をする。倒しはした。だが、ソルが一人であるのに対してこの裏ダンジョンの底は知れなかった。倒しても倒しても、また次の敵が出てくるのである。
終わりの見えない不安というものは想像以上に精神を削ってくる。
その上ソルは先ほどの闘いでHPもMPも空に近い状態になっていた。
ソルの手に一枚の羽根が落ちる。それは不死鳥と呼ばれるフェニックスの羽根だ。
「なんだ? ……この羽根は」
ソルは『鑑定』スキルを発動した。
目の前にその羽根の情報が浮かび上がってくる。
アイテム名『ファニックスの羽根』
不死鳥フェニックスがドロップするアイテム。死者すら蘇らせると言われるエリクサーの原料。
『エリクサー』の原料か。
ソルは悩んだ。エリクサーが手に入るなら欲しいところであった。それくらいまでソルはHPもMPも消耗していたのだ。
ソルはスキルウィンドウを開き、スキルを物色する。
「あった……これだ」
ソルはあるスキルを選択した。『錬金』スキル。
原材料さえあれば、様々なアイテムを作り出せるスキルだ。主に非生産職に分類される錬金術師が使用するスキル。
ソルは現在に至るまで、大量のSPを獲得していた。SPはかなり余っていた。その為、もはやスキルに消費するSP値など大して気にする事なく、習得する事ができていた。
スキルは余程貴重なスキルを除いて、取り放題といった状態になっていた。その点は当初よりもずっと恵まれているところであった。
ソルは錬金スキルでフェニックスの羽根から霊薬『エリクサー』を作り出す。
目の前に緑色のポーションのようなものが作り出される。
ソルは再度鑑定スキルを使用した。
アイテム名『エリクサー』
死者すら蘇らせると言われている霊薬。HPとMPを全回復させる。
どうやら『錬金』スキルは無事発動したようだった。問題なくエリクサーが手に入った。
ごくごく。
ソルはエリクサーを飲み干す。
力が溢れてきた。ソルはステータスを確認する。
【名 前】 ソル・ユグドラシル
【年 齢】 15歳
【固有スキル】 レベル0
※レベル0で固定される。経験値取得が意味をなさない。
【レベル】 0
【HP】 3123
【MP】 3212
【攻撃力】 3200
【防御力】 3189
【俊敏性】 3189
【魔力】 3040
【魔力防御力】 2980
【運気】 2890
【スキル】
技スキル
『回し斬り』『一刀両断』『魔法剣』
補助スキル
『ステータス変換』『鑑定』『錬成』『解析』『偵察』『錬金』『強化』
魔法スキル
『炎魔法(フレイム)』『氷結魔法(コールド)』『雷魔法(ライトニング)』『風魔法(エアロ)』『大地魔法(クエイク)』『聖魔法(ホーリー)』『闇魔法(ダークネス)』『回復魔法(ヒーリング)』異常解除魔法(クリアー)』
無事、減っていたHPとMPが回復している事を確認した。
「よし……これで何とかなるか」
これでHPとMP切れで闘えない不安は解消できた。
ソルの闘いは第36階層以下へと進んでいく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます