第338話青春だなー………
と、なると自分よりも一回り近く若い彼女達には焼き魚に煮物料理は物足りないのでは?と思いストレージから非常食として入れていた羊肉を塩で焼いた物をテーブルの真ん中に置いてあげる。
「に、肉をこんなに食べても良いのか!? い、一応私は彼女でも婚約者でも無いのだぞ!? そんな私が食べても良いのか!?」
「むしろフレイムはどちらかというとゲストとしておもてなしを受ける立場だからな。 むしろ遠慮なんかせずどんどん食べてくれ」
クロの許可を得たフレイムは見ていて気持ちの良いほど肉を消費して行く。
「今月は装備一式を新調したからカツカツだったんだ! やっぱり肉は良いよな!」
「いつもその量を食べてるのか?」
「………んっ、っと、まあそうだな。 ただ今日はいつもよりも食べさせて貰うけどな!」
口いっぱいに頬張っていった物を飲み込むとフレイムはクロの問いに答える。
もうすでに一キロは食べたのではないかという量を食べているのでこれが普段の食事量だとすればよく太らないよなと思わずにはいられない。
それだけ今の環境と体型維持は大変なのだろう。
「フレイム……貴女は女性なのですからもう少し落ち着いて食べたらどうです? はしたないですよ」
「…………ふ、普段はこんな食べ方じゃ無いからな! もっと女性らしい食べ方だからな!」
気持ち良く食べていたフレイムなのだがサラに指摘されると食べるスピードはガタッと落ち、齧り付くような食べ方から一口サイズに肉を切り取りながら食べ始める。
余程今までの食べ方をクロに見られたのが恥ずかしかったのかフレイムは一度クロを見ると顔を真っ赤にしながら食べる姿は姿でなんだか微笑ましく思えてくる。
「…………クロは、いっぱい食べる異性はどう思う?」
「無理していっぱい食べるのはどうかと思うが、それが本人らしさなら魅力の一つだとは思う」
「そ、そうか……」
ドカ食いから一転チビチビと食べだしたフレイムは、未だに真っ赤な色をしている顔を更に赤く染めクロに問いかける。
そんな彼女に優しく答えてやると無表情を装ってはいるものの口元は緩み切っているのが見える。
青春だなー………。
などとまるで他人毎の様に思う事で現実逃避をする。
そうでもしないと間違いなく気になる存在になる事は間違いないほどに彼女は魅力的なのは間違いない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます