第14話部屋明かりをつけたままの夜

小さな部屋の窓に

冬の冷たい風が吹き付ける

時を刻む音だけが

部屋の中に響く


二人が夢見た未来は

あまりにも遠くて

暗闇の中をさまよっているみたい


今さえ良ければいいと

先のことなどどうでもいいと

そんな単純な二人じゃないのが切なく


先の見えない不安に

部屋明かりをつけたままの夜

壁際に並んで座る二人の影

寄り添うぬくもりだけを

今はただ守っていきたい。

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