『遥ちゃん、お誕生日おめでとう!』

 6月22日。ショッピングモール。


佳子かこ「欲しい物、言ってくださいね!」


萌美めぐみ「なんでもいいからね。」


はる「うわぁ~!やったー!ありがとー!」


#Sweets Angelスイーツエンジェルの3人は、遥の誕生日プレゼントを買いに来ていた。


萌美「何が好きか分からなくて本人に聞いちゃうなんて、エンターテインメント性が無くてごめんね。」


遥「えー!いやいやぁ!……エンターテインメントせい?といいますのは?」


佳子「まぁまぁいいですよ、それは。あとで調べてください。」


遥「はーい。あ、ねぇねぇ、なんでもいいって言っても、あんまり高いのはダメでしょ?いくらまでって決めて、値段LINEして!私、数字を覚えるのが一番苦手なの!」


萌美「うん、分かった。」


佳子「……はぁ、私、遥ちゃんのこと何も知らないんですね。」


遥「えっ、なんで?」


佳子「今、私と萌美ちゃんがお互いの値段を知らないように、配慮してくれたんですよね?」


遥「ほわ?」


萌美「……無意識、だったみたいだね。」


佳子「感動損ですぅ!!」


萌美「あはは」


遥「勝手に感動されて勝手にがっかりされた~!」


佳子「遥ちゃんに夢見すぎちゃダメですか?」


萌美「そうかもしれないね。」


遥「なんかよく分からないけど、褒められてはいないなー?」


萌美「ふふ、値段、送ったよ。」


遥「うん!ありがと!」


佳子「私も送りました!」


遥「うん!よーし!探すぞー!」


佳子「わ……!」


佳子が展示されているドレスに駆け寄る。


佳子「綺麗……」


ドレスに目を奪われる佳子に見とれる遥。


遥「私もあの顔させたい。」


萌美「えっ、どういう意味……?」


遥「佳子ちゃんがあんなに嬉しそうな顔するの知らなかったもん。……なんか嫉妬。同じユニットなのに、ドレスに負けてるんだよぉ?」


萌美「……?」


遥「分かんない?」


萌美「うん……。感受性がとぼしいんだ。」


遥「え?何がなんだって?」


萌美「あはは、ううん、なんでもない。」


佳子「あ、ごめんなさい!すっごく綺麗だから。エイチフェスの衣装合わせも待ちきれないです!」


萌美「11月末だったっけ?」


佳子「はい!」


遥「たしかに、どんな衣装なのかな?曲が可愛いし、可愛い衣装かもね!佳子ちゃんが嬉しくなっちゃうような!」


佳子「ふふ、はい、そうだったら嬉しいです。」


遥「あー!!これ!ずっと欲しかったやつー!」


萌美「……えっ……これ?」


遥が駆け寄ったのは、かたつむり柄のクッション。


遥「あ、いや、違うわ。」


佳子「違うんかーい!!」


遥ちゃん、お誕生日おめでとう!これまで周りにいないタイプで、とっても楽しいです。これからも、3人で頑張ろうね!

遥ちゃん、お誕生日おめでとうございます!同じユニットとして出会えたことが、とても嬉しいです。でも、また喧嘩することはありそうです(笑)その度に話し合って、仲直りしましょうね。

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