閑話 賢者語について考えてみる
【賢者語】とは何なんだろう?
正直、この設定が本当に謎だ。
確かにゲーム業界とハリウッドが協力して、VRによる映画コンテンツを作るという際に、【賢者語】のような技術を検討しているという話があったように思う……
もしVR映画コンテンツの参加者が、ストーリーを台無しにするような発言や行動をとろうした場合、AIがその言動の直前に――遅くとも直後には――介入して、その参加者の発言や行動が他の参加者に伝わらないようにするという技術だ。
ボクが
VRゲームの世界観を壊さない為には一定の意義があることは分かるけど、ここまで徹底していると逆に不気味さを感じる。
もしかしてゲーム世界ではない?
VR映画のような作品世界の中にボクは登場人物として取り込まれているのか?
そうであれば制作者が作品の世界観を壊されない為にここまで徹底してこだわっているのも筋が通るかもしれない……
ただそれだと『ステータス』や『鑑定』、『レベルアップ』というシステムはゲーム的過ぎると思うし……
うーん、この世界はいったい何なんだ!?
【賢者語】に対するバロラの説明を思い出してみる。
バロラは確かこんな風に説明していたはずだ……
▼▼▼
<バロラによる【賢者語】の説明>
・【賢者語】は世界の真実を隠匿していると言われる賢者たちのみが理解できる特殊な言葉。
・賢者たちに言わせれば実際は普通にしゃべっているらしい。
→でも普通の人からしたらよくわからない言語で話しているように聞こえる。
※ちゃんとした言葉じゃなくて「
・大昔に賢者たちが世界の神秘を他の者たちから隠匿する為にこの世界に魔法をかけたとも、神々がその様に世界を創造されたとも言われている。
→結局、誰がどんな目的でこんなものを創り出したのかは分からないってこと?
▲▲▲
これまで確認ができた範囲でも、「VR」、「VRMMORPG」、「西暦2030」などの言葉が【賢者語】に変換されて伝わらないことが分かっている。
「VR」や「VRMMORPG」が【賢者語】になるのはゲームに使われている技術であり、この世界が「仮想現実」であることを示す内容だからだと思う。
それでいくとおそらく「ゲームの名称」も【賢者語】になるんじゃないかな?
「西暦2030」が【賢者語】になってしまうのは少し不思議な感じもするけど、このVR世界では『千年王国紀』という独自の暦を持っているので、世界観を壊さない為にそうしてるんだと思う。
バロラは「【賢者語】は賢者たちのみに理解できる言葉」と言っていたけど、それでいくとボクも『賢者』ということになるの?
このVR世界内の『賢者』に出会えたら、この世界がどんな世界なのかも教えてもらえるかもしれない……
そうすればボクがこの世界に取り込まれた理由も分かるのかな?
もしかしたら冒険者ギルドに今回のクエストを依頼したという魔法協会の人が『賢者』ということもあるかもしれない。
いずれにせよ、その人に会って確かめないと……
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