第10話 盾
最近のこどもは皆ゲームが好きらしいと気づいたのはいつだったか。小学生のときだった。周りの子が携帯じゃないけど何か映るやつで遊び始めた。今はだいぶ画面が綺麗になってるけどまだかくついていた。私は携帯ゲーム機を買ってもらえなかった。ケチというよりゲーム好きな子どもに育てたくなかったんだろう。ただ友達がゲームしていると遊んでもらえないので何のために遊びに来たんだろうと思った。今の状況はその時に少し似ている。遊びたいわけじゃないけど少し触ってみたい。友達が欲しいわけじゃないけど喋っても嫌がられない人は欲しい。なんだよこいつ都合が良すぎると言われそうなので口に出せない。でも目的がハッキリしている方がいっそ清々しいのではないだろうか。それが苛立たせるということもあり得るが。どうせ携帯もってないことがバレたら空気が固まる。あるけど持ってきたくないし、中学の時にかけた番号と間違えそうだからだ。えっこんな人の番号きいてたの、と思うような人のまであるから私はお馬鹿だったとしか思えない。いつもオタクは弱い割に数が多いから私は一人余る。声をかけられた人とは絶対学校で組まされるグループには混じらない。だって私が一番変だから。変すぎて陽キャっぽい人にもおもしろがられてからかわれるので何か嫌。自分ではおもしろい振る舞いをしているつもりはそんなにないのだ。皆を楽しませるために存在してないし。たぶん皆発想力が無いんだろう。テレビか何かの見過ぎかな。受け身すぎて後で後悔してもお姉ちゃん知らないよ。変な子どもは大抵一回かそれ以上どこかでいじめられる。私の場合小学校四年生くらいからずっと目を付けられていたのでそいつと学校違う今正直気が緩みまくりである。顔は真面目だし手も遊んでないけどこれでも緩いよ。私はたぶん文学するために生きてるので本を読むために私の手は存在するんだ。というか、そうであって欲しい。他のことが手につかないくらい本が好きなのだ。最近は落ち着いたが活字中毒は依然としてなおらず配られるプリントやその辺で手に入る雑誌など語彙が日々増えていた時期はものすごくがっついていた。セール品に群がるおばさまよろしく、おもしろくもない文章をひたすら読んでた。喋るのが本当はとても好きだがオタクになった途端早口になり迷惑がられたので読むときだけ黙っている。やっとわかった私独り言が多すぎるんだ。残念なことに志望していた校とは違い本校は図書館からだいぶ離れている。
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