これから─
「国王様、1つお願いがあります!」
シオンは国王にもの申した。
「なんだね?シオン嬢よ?」
「レグルス王子を養子に迎え入れるのは父も反対は無いかと思います。ただレグルス王子を養子に出すのは、戦闘に優れたスキルが無くて弱いから………なんですよね?」
「うむ、対外的に公開しても問題無いスキルがあれば良かったのだが、支援魔法だけでは決闘(デュエル)には勝てんからな………」
「では、私とレグルス王子が剣魔大会に出場して優勝したら【王籍】に戻してもらえますか?」
!?
「「「なっ!?」」」
国王を初め、当レグルス王子も驚いた!
「そんなのは無理だよ!力の成長だって最弱だし、攻撃魔法すら使えないんだ!」
「リューシン様の加護で成長スピードは中ぐらいには上がったはず。しかもスピードと耐久が凄いので双剣を使い手数で勝負すれば相当に強くなります。さらに支援魔法でステータスを底上げすればある意味、最強の戦士になると思います!武技もこれから覚えていくでしょうしね!」
お父様が手を口元に当てて思考する。
「シーフ系のスピードタイプ。しかも状態異常無効………さらに回復&支援効果10倍……!?」
改めて口に出してみると強いよね?
「確かに支援スキルのみに目が行きがちだが、それに準ずる闘い方を覚えれば強くなれるかも知れないな……」
国王とお父様はレグルス王子の可能性を話し出した。
『さて、いつまでもこの空間にいるのも良くないな。そろそろ戻りなさい。セレス、私を救ってくれて感謝する!身動きが出来ないと言っても体力が回復し、束縛も2つ解かれた事で本当に楽になったわ』
『良いのよ。こちらこそ助けに来るのが遅れてごめんなさい!』
『それは仕方ない。来てくれただけで十分助かったよ。それに動けぬとはいえ、張り付けからは逃れられた。暫くはここでスフィアの様子を眺めているよ』
『こちらも何かわかったら連絡するわね』
『ああ、気を付けてな!シオン達も自分の運命を切り開いてみなさい。今の私にはその資格は無いかも知れないが応援しているよ』
「ありがとうございました!」
また、目映い光が目を眩ませたが気付くと元の儀式の部屋に戻って来ていた。
「こ、ここは………?」
「戻って来たのか?」
「まさか女神リューシン様があのような状態になっておられるとは………」
みんな衝撃が強すぎて少し放心していたが、国王様が皆に活を入れた。
「皆の者!何を呆けているか!女神リューシン様の御言葉を忘れたか!」
「お父さん……」
「お父様!」
「国王陛下!?」
「司祭殿も今回の件は他言無用だぞ?まぁ、儀式の中の出来事なので契約でしゃべれないとは思うが………」
「無論でございます!我が命を掛けてこの秘密は墓まで持っていく所存です!女神リューシンにお会い出来ただけで一生の宝でございます!」
司祭様には信仰の女神様に出会えた事が1番の宝だったようだ。
タッタッタッ………バタンッ!
「皆様、ご無事ですか!?」
バーモント神父がやって来た。
「皆様のお帰りが遅いので心配で見に来ました。大丈夫でしょうか?」
「ああ、神父よ申し訳ない。少し息子のスキルに問題があって話し合っていたのだ。すぐに部屋から出るとしよう」
「いえ!それではお待ちの皆様に、ご無事の事をお伝えしてきます」
バーモント神父は国王様の護衛達などにお伝えするため一足先に出て行った。
「相変わらずせっかちな奴だな」
お父様が言うと司祭様も苦笑いで言葉を濁らせたのでした。
「そういえばシオンのステータスはどうしたんだ?」
「あっ……忘れてました!?」
『全く、ぬけている所は相変わらずね。私がやっておきましたから大丈夫ですよ。ステータス表も出てきています』
セレスさんいつの間に!?
《シオン・アクエリアス》
《万能型》
《女性/AB型》
《人族/アクエリアス公爵家長女・転生者》
《成長度》
STR=S
VIT=S
DEX=S
AGI=S
INT=S
《魔法》
攻撃魔法適正・S
回復魔法適正・S
支援魔法適正・S
《スキル》
【創造神の加護】・不明
【慈愛の女神の加護】・回復の効果が増大、状態異常無効。
【活性の女神の加護】・自己超回復、支援魔法増大
【戦神の女神の加護】・ステータス成長増加(力のみ増大)、戦闘スキルを習得しやすい。
【気高き魂の乙女】・カリスマ性アップ。鼓舞された者のステータス増加。恐怖耐性。???
【全武器特性】・全ての武器を使いこなせる
…………うわぁ~、絵に書いたようなチートですよ!?これなら剣魔大会なんて楽勝じゃないかな!?かな!?
私の思考を読んだセレスが注意した。
『シオン、あくまでも成長しやすいだけで努力は必要ですからね?』
はーい!わかってますよ!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「ようやく修行編に入れるかな~?」
※【創造神の加護】・不明(美少年を見るとハァハァします)
シオン
「加護じゃ無くて呪いじゃねーか!!!」
ぼこぼこ!!!!
ヽ(;゜;Д;゜;; )ギャァァァーーーーーー!!!
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