気まずい

口の中が、地獄で満たされている。

これはお茶じゃないのか。

僕が好きな、冷たいお茶じゃないのか。


法律を破ってしまった気がする。

わざとじゃないから、セーフにしてもらえるかな。


そんな僕を、隣で父が目を点にして見つめている。

母も同様だ。リアクションに困っている様子だ。

父も母もまさかこんなことで、警察に言わないよね。

だから公になる心配はないはず。


そう言い聞かせながら、手にしていたコップを、食卓の父のポジションへと戻した。

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