第90話 生意気!



今日はもう日曜日になっていた。

選手たちは休みをある程度満喫していたが、俺はスカウト活動で休みどころか逆に忙しかったし、時間が長くなることが多い。



みんな精力的に探してくれて、推薦された選手たちを見に行けるだけ見に行ってスカウトしたが全滅した。




「んー。やっぱりスカウトってのは難しいな。」




結局6日間弾丸ツアーみたいな感じで色んなチームに行ってスカウトをしたが、俺がスカウト成功したのは前島柚季の1人だ。


監督が決めてきたのは佐藤アリス、今長谷恋の3人。



今日は桔梗の元いたチームの本庄雅を見に行く。


向こうも今の実力を見に来いと自信満々に言ってたので、その通りにするのは癪だが彼女も1年で成長していればA特待レベルの選手になってる可能性だって大いにある。



プリティーガールズの先輩のかのんを連れてくるかと思いきや、桔梗が連れてきたのは七瀬だった。




「七瀬が桔梗と一緒にいるの珍しいよね?」




「そうかもね。1年生はみんなあなたとスカウト行ったって聞いて、最後の練習休みの日にスカウトに行くって聞いたから橘にお願いして着いて来たって訳。」




「1人だけ仲間はずれは少し嫌だったとか?」




「そう言われると返す言葉が見当たらない。私も探しはしたんだけど、私がピンと来ない選手を推薦する訳にもいかないから、少しでも手伝えることあるかもと思って来たの。邪魔だった?」




「いいや。そんなことないよ。けど、七瀬のその意見は合ってると思うよ。自分が納得できない選手を人に勧めることなんて出来ないからね。」




「そう言ってもらえると助かるかな?にしても、本庄って選手はどんな選手?ショートってのは知ってるけど。」




「教えてもいいけど、知らずにその選手を見て思うことを聞きたいから見た時の楽しみにね。」




桔梗は俺たちの話を聞いていて話に入ってこなかった。

桔梗とはいつも話しているからわざわざ会話に割り込んでまで俺と話そうとすることは無かった。




「ねぇ、七瀬。聞きたいことあるんだけどなんで捕手にこだわってるの?小学校の時は捕手やってなかったんでしょ?」




俺もそれは少し気になっていた。


ピッチャーとしての才能も確かに感じられるし、そのまま投手をしっかりと全うすれば県内でも有名な投手になれて、そこからプロへの道も開いてもおかしくない位には才能があると思う。



「なんだろうね?純粋な気持ちを言うならキャッチャーはやってて楽しいんだよね。上手くいかなくてももっと上手くなりたいって思う。けど、ピッチャーは違う。打たれても特に何にも思えないし、打たれたから練習しようとか楽しいとか思えないってそもそも向いてないと思わない?」





素直にそう言わるとなんにも返す言葉が見つからない。

高校生になってまでそういうシンプルな理由で野球を出来ている七瀬が少し羨ましい気もした。



それは隣の桔梗も思っているのだろうか?



桔梗は小学校の頃に他のポジションが合わなくてファーストの練習をやらせて、結局そのままずっとファーストを守っているが本人は本当はやりたいポジションがあるのでは無いかと思ってしまう。




「え?2人ともなんにも言ってくれないけどなんかおかしかった?」




「いや、純粋な気持ちでいいかなと思って。私はファーストしかほぼしてこなかったから、それ以外に選択肢が無いから。」




やっぱりファースト以外を守ることに抵抗があるのだろう。


それについては申し訳ない気持ちになったが、今の桔梗のファーストの守備は同じ学年なら他の追随を許していない状況だと思ってるからそれで我慢してくれと思うだけだった。




「なんか去年まで来てたのに懐かしい気持ちになるね。」



プリティーガールズは福岡でも強豪の女子硬式野球チームで、練習場も機材も綺麗で中学生には少し勿体ないくらいの練習環境だと思う。




「へー。ここがあのプリティーガールズの練習場なのね。みんなが入りたがる理由もわかるわ。」




七瀬は中学生の練習場としてはとてもいい練習設備のある球場を感心した表情で眺めていた。


今日はこの球場で練習試合を行っていた。

相手チームは去年の実績でいえば結構強めのチームだが、4回が終わっての点差は8-2でプリティーガールズが優勢。


今日言われていた練習試合の時間を前倒しにしていたので、それまで活躍していても確認できないのは残念だ。


去年のチーム同様にピッチャーに少し恵まれていなさそうだが、打撃は相変わらずいいみたいで打ちまくっていた。





「本庄には試合見に行くって言ってるから張り切ってると思うよ。龍に見とけよって言ってくださいって言われてたの忘れた。」




俺と七瀬は苦笑いしていた。

年下で一応白星高校に入ることを考えてる中学生がスカウトにいう言葉ではない。



一番最初にあった本庄も問題児だと思ったが、その後に色んな人に会ってあいつは可愛い方じゃないかと思えるようになってきた。




3番ショート本庄雅。


元々俺の知ってる彼女は俊足の選手というイメージ。

かのんほどではないが、足の速さは相当なスピードだった気がする。


1年前よりも少しだけ体が大きくなってるような気がしたので、もしかしたらパワーをつけてきたか?

それによって足が遅くなってないといいが、足の速い選手がわざわざ足を遅くするとも考えにくい。




「いい選手じゃない?私の見てきた選手の中でも間違いなく1番。この選手なら東奈くんに紹介してたと思う。」




「少しプレースタイル変わったね。元々非力な感じがあったんだけど、1年で相当な筋トレとか肉体改造したっぽい。成功したのかな?自信が満ち溢れてる感じする。」




口だけではないようだが、俺の思ってるレベルかどうか分からない。



試合は進んでいくが、今日は運が悪いのか彼女は守備機会に恵まれておらず、4回から7回まで1度もショートにボールが飛ばなかった。




2打席目回ってきて、アピールしたい時に連続四死球で打撃でもアピール出来なかったが、そういう時にボールを見れる冷静さはいいと思う。




「うーん。あの子もせっかく見に来た試合で活躍出来ないというか、見せ場が来ないのも仕方ないのかな。」




「その日の調子とかあるから活躍してなくても、いい選手はいい選手と分かるもんだよ。」




試合は終わって、そのまま別のチームとの2試合目になったがそこでも運が悪くというか、チームの方針なのかベンチスタートでその代わりの選手が絶好調で試合に出ないまま試合が終わった。




その間、桔梗と七瀬はプリティーガールズの1年生達に指導をしていた。

俺は試合を見たかったので、そこには混ざっていなかった。


指導してあげてるからか色んな選手を見せようとしてくれてスタメンが2試合目でゴロッと変わった。そのしわ寄せが悲しいことに見に来たはずの本庄に来てしまっていた。




やっぱりいい選手が何人かいるけど、ファーストとセカンドだった。

かのんと桔梗のところの選手は飛び抜けてる選手じゃないと勝てないだろうから、うちに来ずに他のチームに行って実力を付けてもらった方がいいかもしれない。




あんまり意味もなくいい選手を乱獲するのは好きではない。

チームに足りないところを補強していく感じでいい選手を集めていく。




「ふー。もう湿気で暑くて汗びちゃびちゃ。2試合目終わったみたいだけど、本庄は出た?」




「桔梗ちゃんかなり汗かいてるけどどんな指導してたの?」




「まぁ色々とね。1年生たちは目を輝かせて打撃がみたいとか言うから恥ずかしくて。七瀬も球が速いから投手に囲まれてたよ。教えたりするのは投手とか関係なく上手そうだったよ?」




七瀬は指導がうまいのか。


あんまりピンと来ないが、人には思いもよらぬ能力があることも多い。


七瀬は周りと仲良くするのがあまり上手ではないが、本心ではみんなと仲良くしたいという願望が見え隠れしている。




「七瀬もお疲れ様。桔梗が教え方が上手いって褒めてたよ?」



「そんなことないと思うけどね?けど、ここに入ってくる1年生たちってみんな基礎がしっかりしてるね。そういう指導なのかな?」




「多分そうだと思う。上手ければ基本なんて気にしないでいいって選手いるけど、基本が出来てればプレースタイルを変えた時とかなにかに挑戦する時にも絶対基本は応用の助けになるから大事だよ。最悪基本だけをずっと練習して基本の鬼になるのも俺は選手としてありと思う。」




「なるほど。確かに全ての基本を完全にこなせたらそれはそれでいい選手になれそうだね。」




その後、監督さんに改めて挨拶をしに行ったり桔梗達と話したりしていると、次々と桔梗の後輩たちがこちらに来て挨拶と高校野球のこと等を聞きに来て参考にしようとしている。




「って感じかな?白星はまだまだこれからって感じだけど、来年からはいい所まで行けそう。」




「「お話ありがとうございます!」」





1番最後に彼女が現れた。




「桔梗先輩お疲れ様です。久しぶりですね!元気してました?んで、隣の変態さんもお疲れ様です。今日の1打席目のホームラン見てくれました?去年の私から想像もできないホームランだったでしょ?」





「…試合の時間前倒ししてただろ?だから見てない。」




「はー?訳わかんないですけどー?まぁそれはいいとして、2打席目の三塁打はしっかりと捉えられたし足の速さもよくわかったっしょ?」




「すまん!それも見れてない!連続四球だけ。守備もボール飛んできてなかったからなんも分からんやったわ。」




もう素直に話してしまった。

それを聞いて唖然とした顔をしていたが、過ぎてしまったことは仕方ないと押し切ろうと思っていた。




「はぁ…。なんかそんな気がしたんですよねー。桔梗先輩、どうにか出来ませんか?テストでもなんでもいいので…。」



思ったよりも今日の運の悪さが堪えているようで桔梗に助けを求めていた。

俺も活躍を見てあげられなかったのも可哀想な気がしたし、見てあげられなかったのは俺達がもっと早く来ておけばこんな事にはならなかったのだ。





「いきなりになっちゃうけど、和水ちゃんだっけ?あの子の実力見てみたいから今日一緒にテストとか出来ないかな?」




桔梗が物凄いいいアイデアを出したが、こればっかりは上木さんがどうするか次第だと思うが目の前の運の悪い女の子に聞いてみるか。




「本庄さん、もう1人スカウトしたいと思ってる選手がいるんやけど、その人が今日都合つくなら2人でテストしたいと思うけどどう?」




「別にいいけど?ちなみにどこの選手?いい選手じゃないとその選手可哀想だけど?」




「分かんないことだらけの選手だからどれくらいの能力があるか分からないんよ。それでもいいならテストこっちとしてもお願いしたいけど…。」




「まぁどうしてもというなら仕方ないね!そのもう1人の人とテスト受けてあげてもいいよ?」




俺はその返事を聞いて、上木さんの連絡先にメッセージを送ることにした。



【いきなりで申し訳ないんだけど、今日テストしたいけど時間あるかな?無理そうなら大丈夫!】




俺はメッセージを送って返事を来るのを待っていた。

すると30秒後くらいにすぐに返事が届いた。




【大丈夫です(`・ω・´)テストは1人ですか?】



【プリティーガールズっていうチームの本庄雅って選手だけど、その選手が一緒でも大丈夫ならお願いしたい!】



【問題ないと思います!同じチームになる人かもしれないので会ってみたいですし(°∀° )/】




絵文字が可愛いが、こんなに明るそうな女の子が喋る事が出来ないのは俺もどうしても守ってあげないという使命感に駆られるのは男の性なのか…。




【それじゃ今日の昼の3時から白星高校まで来てくれるかな?交通費はちゃんと渡すから大丈夫!】




【はーい!3時に白星高校に行きますね(´>∀<`)ゝ】




思ったよりも合同テストは簡単に決まってしまった。

それよりも思ったのが、色んな選手に声をかけてみたけどこれだけ変わり者が多いと、上木さんは逃げ出してしまうのではないかという不安も拭えない。




テスト内容を即席で考えることにした。

2人で合同でテストするということは2人で出来る練習を上手く織りまぜて仲良く協力させるか、2人を対戦形式で争わせるか。



直ぐにどっちにするかは決まってしまった。

上木さんはともかく目の前にいるこの本庄が仲良くしてテストを受けるとは思えない。




「何見てんの?そうやっていつも選手のこといやらしい目で見てんじゃないの?」




「はぁ。こいつもこいつでやっぱりうざいな。」




「はぁ!?女の子にそんなこと言っていいの?桔梗先輩、七瀬先輩も聞きましたよね?何とか言ってくださいよ!」




2人はただただ苦笑いをして本庄のことを宥めるだけだった。

同級生と一個下じゃこんなに見られ方が違うのか?

それともただ俺が当たる女の子達は性格が悪いというか、激しい性格に当たってるだけか?




「気が済んだか?早く行かねぇと3時に間に合わないぞ。後、3時に間に合わなかったら本庄さんは失格にするから。」




「ふざけんなっ!それならさっさと向かってたし!」




そばには俺達がいるから1人で急いでも仕方ないのに、俺達をせかそうとしてるところも馬鹿っぽくて可愛く感じる。



この子だけのテストならゆっくりしててもいいが、上木さんも呼んでるので流石に待たせると可哀想だから白星高校に行くことにした。




監督に本庄のテストのことを伝えて、了承が取れるとすぐにグランドを後にした。




「東奈くん。上木さんは喋れないんだよね?それ伝えておいた方がいいと思うけど、どうする?」



「俺が言ったらまた反論されそうだから、七瀬上手く説明…。いや、気をつけるように言ってくれないか?」




俺がそうお願いすると七瀬はすぐに本庄の方へ向かっていった。




「本庄さん、ちょっといい?今から会う上木さんって子のことだけど。」




「もう1人のテスト受ける子って上木さんって言うんですね。その子がどうしました?」




「その子、何かしらの病気で喋ることが出来ないの。だからその事について詮索したり、聞いたりしたらダメって伝えに来たの。」




本庄はちょっと驚いた表情をした後に少しだけ考え込んでいるみたいだ。




「初対面でいきなりそんなこと聞かないですよ。だけど、喋れないってコミニュケーション取れないですよね。そこらへんはどうしたらいいですか?」




「そうだね…。けど、テストには来るってことは野球は好きなんだと思うし、実力はあると思う。だから、野球のプレーでぶつかったりすれば分かることあるんじゃないかな?」




俺は本庄からの難しい質問に七瀬はかなりいい返事をしたなと感心していた。

確かに喋れなくてコミニュケーションが取れなくても好きな野球で繋がれれば、少しはお互いの気持ちもわかるような気もしてくる。




「確かにそうですね!テストで何やるか分かりませんけど、心で通じ合えるように頑張ってみます!」




俺は本庄の答えに対して本当かお前という純粋に疑いの目を向けてしまった。


そもそも何故七瀬に対してはこんなに素直なのか?

桔梗になら生意気言えないというのは分かるのだが、俺にはタメ口で七瀬にはしっかりと後輩っぽく話している。



試しに同じことを忠告してみることにした。




「本庄、上木さんに気を使えとは言わないけど、相手が嫌がりそうなことを言うんじゃないぞ。」




「はぁ?さっき七瀬先輩から聞いたんだけど?こんなに近くで話してたのに聞いてなかったの?」




俺は1発くらい殴っても許されるんじゃないかと思って右手の拳を握ったが、それをみた桔梗が俺の右手を握ってきて冷静になれた。




「気持ちはわかるけど女の子だし、大目に見てとは言いづらいけど本庄はこれでも昔よりは大人しくなった方だから。」




「これで大人しくなったのか?大人しくなるのと生意気になるのは別だぞ?」




「昔はトゲトゲしてて誰にでも噛み付いてたけど、今は自分が気に食わない人とかにしか噛み付いたり生意気言ったりしてないみたいだから、龍のことが気に食わないんだろうね。」




桔梗さんそんなにはっきり言われるといくら女の子に耐性がある俺でも傷ついちゃいます。




「本庄も今は言うこと聞かないと思うけど、もし白星に入ってきたら絶対に龍のことを頼ると思うよ。あれだけ龍のこと毛嫌いして先輩でも、龍のことを見直して試合中とかでもサインに従うようになってたしね。」




「まぁそれならいいけどね。好きになれとは言わないけど、なんの隔たりもなく野球が出来ればそれが一番いいからね。」




4人?で楽しく?話しながら?バスに乗って少し走ったところですぐに電車に乗り換えて学校に着いた。



2時45分。


学校の校門には上木さんの姿はなかった。

とりあえず球場の方に行ってるかもしれないと思い、球場に行くと3人でキャッチボールしてる選手たちがいる。



「あの遠くからでもわかる下手くそな投げ方は雪山か。もう1人は夏実か?雪山の横でキャッチボールしてるのが上木さんか。投げ方が汚い雪山の隣にいるせいかすげー投げ方が綺麗な気がするな。」




俺は珍しく独り言をブツブツと言っていたらそれを聞いていた桔梗が雪山の方を見て悲しそうな顔をしていた。



「雪山はまだ仕方ないよ。けど、基礎練習のおかげなのか筋トレのおかげなのかパワーアップしてる感じは凄いしてるよ?龍もそれは分かってるよね?」





「まぁ。これまで鍛えてなくてこれだけ運動出来るんだから、みっちり練習したら身体能力も最初は目に見えて分かるんかなとは思ったけど…。それにしてもいつ俺の教えたことを出来るようになるんだ?桔梗ちゃんちょっと雪山に聞いてきてくれないか?」




「え?私が?やだよ。」




シンプルに断られてしまった。

桔梗と雪山は仲良くない訳ではなさそうだが、多分根本的に性格が違いすぎてどう接したらいいか分からない感じがしている。




「ねぇ!テストするもう1人ってもしかしてあの動きがガチャガチャしてる人?」




「さっきの話忘れたのか?ここからあっこまで結構遠いのにあんなにうるせえ声を出すやつなわけないだろ?」



本庄は喋れないことを忘れていた訳では無いが、あの下手くそなやつが高校生とは思えなかったのか普通に間違えていた。



雪山もこんなに馬鹿にされてはいるが、守備と投げることに関しては本当に上手くならないが、打つほうに関していえば相当マシになってきている。

それを感じさせないくらいには守備と投げることが酷いのは確かなのだが。




「よし。テスト始めるか。」




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