第81話夢まどろむ

大先生は大抵セックスの後に眠ってしまう。


今回も2戦交えた後にスヤスヤと眠りに入った。


時計を見ると夜中3時半。


この時計ダイソーで300円で売ってたものだ。


半年くらいで電池が切れるとして一年で600円。10年買い替え続けても6000円。


1万円の時計でもせいぜい持って7年だ。


つまりダイソーの時計を使った方が安上がりということだ。


大先生のショルダーバッグから薬の紙袋がはみ出してる。


中を見ると5種類くらいの錠剤が入ってる。


こんなに薬を飲んでるのか。


そもそも精神病とはなんぞや?


スマホで検索してみる。


脳の障害と書いてある。


脳が風邪引いてるのか……。


「坊や起きてるの……」


「すみません、起こしちゃいましたか?」


「いいのいいの、坊やこっちに来て、抱きしめさせて」


大先生と裸同士で抱き合う。


大先生の体は暖かい。


大先生の胸の谷間に顔を埋める。


「坊や、私の愛しい坊や」





気付くと大先生と抱き合いながら朝の7時になってる。


大先生の旦那さんは資産家らしい。


幾らでも金は使い放題らしい。


それにしても1ヶ月ちょっとぶりのセックス。


えがった。




昼の12時にはラブホをチェックアウトしてまたロイホでステーキをご馳走してもらう。


「坊や、何か欲しいものないの?買ってあげるわよ」


「いえいえ、これ以上良くしてもらったらバチが当たります」


「いい子さんね」


大先生ははにかむように笑う。


なんとも優雅である。




大先生と駅前で散開した。


ちょっと眠いな。


駅から真っ直ぐ大学通りを歩いていて、思わず見たくない光景を目にする。


2021(R3)10/16(土)

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