第358話 2015年8月 3

代わりに雅さんがやって来て、


「リリィちゃん、今、何処に住んでんの?」


「ウチは寮があるので、そこにいます」


「ああ、あそこのお嬢様学校だったね。じゃあ、ご挨拶は、“ごきげんよう”ってやつかい?」


「アハハ、そこまでは……でも……そうだな、近いかな……」


「じゃあ、けんちゃんと付き合ってるとかバレたら退学もの?」


「つきあってね~よ」


何言ってんだよ、あぶねーな。

高校生だぞ。

そんな訳あるか!


「……」


リリィさんが俯いてるだろ……


「……


……え!


まだそんな事言ってんの?」


雅さんが、一瞬、間を置けて、リリィさんを見て、俺に慌てて、かぶせてきた。


「そうなの……

することしてるくせに……」


おい!リリィさん、言い方!

何してるってんだ!


いいとこ手ぇつないでるくらいだろ!


「手つなぐくらいだよ」


「小学生か!」


雅さんが吠えた!


……なんかチグハグだな……

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