第258話 みんなのたたかい2
しかし、さらに一日が過ぎたが、事態は何ら動きが無かった。既にけんたろーが学校に来なくなって2日。その間、私達は陽葵に何度となく願いを、たった一つの事を訴え続けた。
あいつは、陽葵は、言葉を、上っ面の言葉をただ耳の中で聞き流していた。自分の頭で何をすべきか何も考えていなかった。私は、任せられないと思った。こいつには、そもそも、教頭に意見をしようという気概がないんだ。言われたことを淡々と言われた様に想像の範囲内の結果を出す事だけの人生だったのだろう。
私のママの話し相手になってくれて、多少なりにもママの気が晴れてはいるが、でも、それを鑑みても、やはり、この嬢ちゃん先生は敷いたレールの上にしか生きられないんだ。そもそも、それだってけんたろーの発案だ。
けんたろーの敷いたレールだ。
やはり、そんな奴に私の大事なけんたろーの命綱は託せられない。
幸い、クラスのみんなは、私の意見に賛成してくれた。そして、今日、帰ったら家の人の説得をしてくれると確約してくれた。
やる。
やってやる。
私達の気持ちを態度で、行動で、陽葵に、学校に見せる。決行は、明日、木曜日。
絶対にけんたろーを連れ戻す。
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