第114話 リリィさん……俺に任せてくれないか2


「リリィさん、でもね。原因がね、お母さんの事となると、もう放っておけないよ。夜に子供が親の面倒を見るのに学校に行けないなんてそんな事が有って良いわけがない。


リリィさん……俺に任せてくれないか?


君を学校に通わせる。お母さんを悪い様にはしない。俺だけでは出来る事などたかが知れているが、俺の後ろには学校長が付いている。決して、不可能な事は無いと言って俺を小学生にした先生だ。きっと君の事も上手い事やってくれると信じている。だからこそ、俺にリリィさんを連れ戻せと指示を出したに違いないのだから」


「うん……ありがとう。……けんたろー……やっぱり、だいすき」


そう言って、俺に抱きついてリリィさんは嬉しそうに微笑んで、涙顔を見せない様にギュッと力を込めてしがみ付いてきた。


はい、ロリに興味はございません。


もっと早く気付いていれば、こんな子供一人に背負わせないで済んだのに……真の原因がリリィさんそのものでないのなら、そこに気付いた今なら、手を打つ事が出来る。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る