第102話 話をしようリリィさん
「リリィさん、ちょっと立って」
俺は涙ぐみ背を向けて多分キレているリリィさんの背中にそう告げて、小さな白いクーラーボックスから立たせたが、リリィさんは俺の方に向く気配がない。
俺は、そのクーラーボックスに手をかけ90度向きを変えて置き直し、
「座っていいよ」
俺の座れる部分を確保して、リリィさんの座るクーラーボックスの余った、リリィさんが座って残った部分に腰かけて、リリィさんの背中に俺の背中をくっつけた。
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