第79話 禁断の扉

「ハラショー」


小さな声で呟いた。


ん?何?


「ハラショー?」


「え? ああ、”綺麗”って言ったの。気にしないで」


何?可愛い……俺、ロシア語萌え? リリィさん+ロシア語萌え? 


リリィさんが打ち上げ花火を見上げて感嘆のセリフを呟いた。

か、可愛い……もう一回行って……


「リ、リリィさん、可愛すぎる。もう一回言って」


俺が興奮しながらハアハアしながら、完ロリにおねだりしてしまった。


「え? 何? 怖い怖い、目が怖いよ」


「そう? ごめん。なんか凄く刺さった。リリィさんの”ハラショー”すっごく聞きたい」


「ハラショー」


「ああ、いい」


「ハラショー」


「そう、もう一回!」


「ハラショー」


「ちょっと待って、録画する」


「ちょ、怖いよ。もう言わない」


何だろう、身体の奥からジンジンくる感じ……禁断の扉開けちゃたかも。


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