第8曲 水流のロック
タイトル:「水流のロック」 日食なつこ
ジャンル:J-POP
URL:【 https://www.youtube.com/watch?v=McaEBf-tAlk 】
曲構成:In-A-A-B-S/A-B-S/C-S-Ou
関ジャムを見た影響です。タイトルの歌詞、「え、ピックアップするのそこ?」と思われたかもしれませんが、個人的にはすごく好きなところです。
日食なつこさんはシンガーソングライターです。まず聞いてみてください。イントロ→Aメロに惹かれるのではないかと思います。
ピアノのプロ、ゆゆうたさんも絶賛されていました。
①関ジャムによれば……
どうやら、音楽的にすごいらしいです。
聞いていただければ、いやPVを見てもらえればわかるのですが、この曲、ピアノとドラムのみで構成されています。日食なつこさんがピアノを、komakiさんがドラムを担当しています。
正確にはベース(石村順さんが担当)もあるようですが、PVには登場しません。
ちなみに石村さんはブログで「肩身が狭いわー!」と冗談でおっしゃられています(http://junish.blogspot.com/2014/08/blog-post.html)。それほどまでに、ベースの存在感がないということなのでしょう。
で、なにがすごいのかという話なのですが、ピアノで他の楽器の音(メロディー?)を表現してしまっているらしいのです。
唯一表現できないドラムだけは実際に演奏してもらっているのだとか。
すごいですよね。
ピアノで他の楽器の音までやってしまうことで、バンドを作ってしまうというのは。
小説家で言うなら、……なんでしょう。いまいちたとえは思いつきませんが。
②実は歌詞も
音楽的に取り上げられることが多いので隠れがちですが、歌詞も結構見どころが多いと思います。
「水流のロック」というタイトルながら、この曲は「流れもしないよ」という一文から始まります。これは後に続く歌詞につながっていきます。停滞する世界への皮肉というか批判というか、そういうものになっています。
それは短い間奏を挟んだ一番二個目のAメロにもつながっていきます。
この曲における停滞というのは、おそらく「静止」とは違うのだと思います。
つまり、一定の速さで流れているような、退屈な状態を示しているのだと思います。。
なぜなら、サビで「逆流」という言葉が使われているためです。
同じ方向へ流れていたものが、反対に流れていくのが逆流です。
右へ倣えの流れに対する、反逆とでもいいましょうか。いずれにしろ、ある流れがあってこそ、「逆流」という語はインパクトを持ちます。激流ではなくて、「逆流」であることからも、それはそうなのかなあと思います。
「誰かの書いたマップだけじゃいざって時に疑いたくなる」
二番Aメロにはこんな歌詞があります。
誰かのマップに従って生きるのを順流とするなら、その対になる「逆流」はやはり大きなインパクトを持つこととなるでしょう。
少し長くなりましたのでまとめると、この曲においては一定ペースの順流と、それに対する「逆流」という語が、大きな意味を持っているのではないかと、独断しました。
③ピアノっていいよね
②が長くなったので簡単にまとめます。
主観として、ピアノで始まる曲にはハマりやすい気がします。
「ナイトルール(煮ル果実)」、「シンクロナイザー(Orangestar)」など。
例を挙げるとまた限がなくなるのでここまでにとどめますが、何でなんでしょう。
合唱曲とかも好きだったので、そういうところも影響しているのでしょうか。謎です。
無駄のない楽曲となっています。もちろん、ある程度無駄があった方がよいという場合もあります(音楽にしろ小説にしろ)が、洗練されているという意味で、この曲は非常にレベルが高いと感じました。とっても。
私などは無駄だらけで話を書いているタイプの人間なので(「ミステリが出てきた話」参照)、本当に尊敬しかありません。
これから来る夏を前にした今、この曲で少し涼んではいかがでしょうか。
それではまた次の曲でお会いしましょう。蓬葉でした。
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