第28話 元おじさん・・・買い取って貰う。
冒険者ギルド受付ミラルさんに質問が無いかと聞かれたので、素材の買取について聞いてみた。
「魔物素材の買取りって出来ますか?後ですね、今朝街へ来る前に採取した薬草も買取って貰えます」
「はい、素材の買取は可能です、薬草に関しましてもギルドで常に採取の依頼を出していますので、素材買取・受取カウンターで処理して貰い明細書を受けとって、こちらの受付に提出して頂ければ依頼達成の更新と依頼報酬及び買取の支払いを致します」
そう説明をしながら、素材買取・受取カウンターの場所を教えてくれた。
「ありがとうございます」
そう告げて、素材買取・受取カウンターへと向った。
「魔物の素材買取と薬草の受け取りをお願いします」
そう呼びかけると、カウンターの奥から30代位の頭の眩しい男性が若い女性を
「あいよ!買取だな、素材は俺に、薬草はそっちの嬢ちゃんに渡してくれ」
「いつも言いますが、私は嬢ちゃんじゃありません、立派な成人です!ハゲインさん」
「アゲインだ!ハゲじゃねぇ! 剃ってるんだ! 俺から見たら十分嬢ちゃんだ、せめて今の一周りはデカくなってから言いやがれ」
すると彼女は胸を押さえ顔を赤くして。
「な、何て事言うんです、このスケベ親父、娘さんに言いつけますよ!」
「お前の
そんな2人のコントを眺めつつ、禿インさんに素材を、
「お、おう、済まねえな今確認する・・・フォレストウルフの毛皮が1枚、ツノウサギの毛皮が5枚、それぞれの各魔石とゴブリンの魔石が5つと、坊主一人で仕留めたのか?だとしたら良い腕だ。
これで全部か?まだ有るなら買い取るぞ」
・・・褒められた。(ちょっと嬉しい)
「はいそれで全部です」
「そうか、また仕留めたら持って来い。
これだけ、きれいに解体して在るなら少し高値で買い取るぞ」
ラヴィの解体は素晴らしいからね。
「分かりました、よろしくお願いします」
「おう、頼むぞ!いま明細書を書くからよ、嬢ちゃんそっちはどうだ?」
「嬢ちゃんじゃありません!こちらも確認終了です。
ヒア草100本どれも品質は良いです。
ヒア草10本で1,000パル(銀貨1枚)、ギルド依頼1回分です。
1回の依頼料が200パル(銅貨2枚)、全て合わせて12,000パル(金貨1枚、銀貨2枚)に成ります。
こちらが依頼品確認の明細書です」
「確かに、ありがとう」
すると、
まさか、少し失礼な事を考えていたのがバレた。
違うんです、小さい御胸は希少価値なんです。
おじさん、大きくても小さくてもイケる口です。
・・・。
「しかし、良く100本もヒア草を見つけられましたね。
この辺じゃあ、Fランクの見習いの子達がほぼ毎日、採取しているのに?
群生地でも在りました」
違ったらしい、ちなみにFランクとは、15歳成人に為っていない子供達のランクで見習い扱いだ。
特例以外では、15歳に成るまでランクは昇格しない。
順番に並べると。
Fランク:見習い、15歳に成っていない者(10歳から14歳まで)。
Eランク:新人、15歳以上で登録出来る。
Dランク:半人前、新人からは早く上がれる、ダンジョンへの入場許可が出る。
Cランク:一人前、ギルドからの課題をクリアすると昇格出来る。
Bランク:中堅、ギルドの課題と試験をクリアすると昇格出来る。
Aランク:熟練、ギルドの課題と試験のクリアと功績が認められると昇格出来る。
Sランク:英雄、大きな功績
おっと、ヒア草の話だった。
「今朝、街に来る間に道すがら見つけた物を採取していたら、それだけの数に為って結構生えていましたよ」
「・・・ああ、この周辺じゃ無かったからですね、なるほど」
納得してくれたみたいだ。
「冒険者の飯の種を不用意に聞くんじゃねえ!リルルカ」
低音の少し強めの声でハゲインさんがリルルカさんを
「済まねえなぁ、俺の方からも厳しく言っておくから勘弁してやってくれないか、ほら嬢ちゃんも謝れ」
ハゲインさんに
「不用意な事を聞いて済みません」
この状態で謝罪を受入れ無かったら・・・色々と面倒なので。
「構いませんよ、別に秘密と言う訳でも在りませんから」
謝罪を受け入れた。
「そうか!すまねえな、おっとこれが素材買取の明細だ」
渡された明細には、
・フォレストウルフの毛皮×1:6,000パル
・ツノウサギの毛皮×5:3,000×5=15,000パル
・フォレストウルフの魔石×1:800パル
・ツノウサギの魔石×5:500×5=2,500パル
・ゴブリンの魔石×5:500×5=2,500パル
合計26,000パル(金貨2枚、銀貨6枚)
・・・それなりの額だな、転移の際に渡された支度準備金は100,000パル(金貨5枚、銀貨40枚、銅貨100枚)だった。
消費した以上の金額が提示されたので、受付で換金してしまおう。
「確認しました、それでは失礼します」
軽く頭を下げ、受付に向かった。
「おう、がんばれよ!」
ハゲインさんがはげましてくれた。
「ミラルさん、それぞれの書類持ってきました、これで良いですか」
受付のミラルさんに明細書を渡した。
「はい確かに受け取りました、只今支払い報酬を用意致します。
・・・・・・ご確認を此方が今回の報酬です」
ミラルさんがトレーに乗せた硬貨を差し出した。
トレーには、金貨3枚と銀貨8枚、38,000パル置かれていた。
「間違いありません」
そう言って報酬を受け取った。
「クロウさん、今回ギルド依頼10回分の達成に成りますので、Dランクに昇格致します」
いきなりの昇格に質問した。
「こんなすぐに昇格して、大丈夫ですか?」
「問題ありません、実力のある方は割とすぐDランクに昇進します。
Cランクは流石に直ぐは無理ですけど、クロウさんも頑張って下さい。
ただ、ギルドカードの更新は上司の確認や手続きが在りますので、明日と同じ時間帯頃に成りますが、宜しいでしょうか?」
その様に尋ねられたので、
「大丈夫です、問題ありません」
と答えた。
「では、明日の昼頃に冒険者ギルドに来て下さい」
了解した事を伝え、軽く会釈をして冒険者ギルドを去ろうとした。
「おっと、
まさかのテンプレ、振り向くとそこに胡散臭そうなゴツイおじさんがいた。
このまま、元おじさんVSゴツイおじさんの一戦が始まってしまうのか!
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