きみに一番似合うドレスは

人気店の飾り窓。

夕焼け色の巻き毛、深い森みたいな瞳。

彼女は空を見上げていた。

伸ばした指先が何かを掴もうとしている。


花咲き乱れる野原のようなドレスも

無数の水玉が舞い踊るドレスも

彼女にはよく似合った。


でも、そうじゃない。

そうじゃないんだ。

だから僕は扉を押した。

彼女と一緒に帰るために。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る