夕焼けが包む言葉

運命からは逃れられないの?

彼は微笑んだ。

逃れられない。

だからいいのさ。

全てを忘れてしまっても

遠い約束をたがえることがない。

けれどできるなら

最後の言葉を取り戻したい。

心から望んだものを心から望む人に

いつだって捧げたいから。

彼の瞳に映る夕焼けが世界を魅了する。

私はその手をそっと握った。

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