私たちの超えていくべきもの
小鳥が抱く卵は狙われていた。
殻を砕けば世界一美しい空色。
彼女は昼も夜も小鳥の樹の前で過ごした。
雛は孵り巣立ち欠片だけが残された。
彼女はそれを胸にしまった。
空色がもたらす夢を美しさを
わけ合いたいと誰もが思える日まで
宵闇の女神は静かに夜明けを待っている。
人という弱き命の目覚めの時を。
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