第4話 嫌われる男色 イージーモラル
軍人を育成する学校に行っていた人や、学習院などそれなりの学校に行っていた人の中にはそこそこ「学生時代はそういうことあったよね」と男色について振り返る人たちもいます。
年下の少年との甘くほろ苦い恋だったり、綺麗な美少年を巡ってケンカになったり、片方に異性の好きな人が出来てしまったり、いろいろな思い出話が見られましたが、その中で嫌われる男色話もあります。
それが『イージーモラル』です。
読んで字のごとく、モラルの軽いタイプの男色は嫌われていました。
誰とでも関係を持つ子、あるいはお金で関係を持っていると言われる子は、一部の人には人気でしたが、恋を高尚なものと考える中学生たちには非難の的だったようです。
男色関係では、される側というのに慣れる人は意外に少ないそうで、年と共に体が固くなると行えないだけでなく、向き不向きがやはりあったそうです。
体的に向く男の子、かつ、金銭なり、あるいは別の得なりのために簡単にお金を許す子というのは尊敬されなかったようです。
男色でもただ欲求が果たせればいいというものではなく、その中には精神性であったり、学生時代の淡い一時期の恋であっても真実の恋であったりが求められたようです。
明治・大正・昭和の男色~雑談~ 井上みなと @inoueminato
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