第25話 謎の影
この騒動を一連の騒動を遠くから見つめている影があった。宿屋を襲った冒険者たちが警護の騎士達に捕まってどこかへと運ばれていく。冒険者ギルドは冒険者同士の争いには寛容だが民間人を巻き込んだとすると、話は別だ。あの二人の冒険者には重い処罰がくだされるだろう。
だが、あの二人の事はどうでもいい。それよりも大事なのはあの蒼い髪の少女の事である。見間違えるはずもない。綺麗な蒼い髪に腰にさしてある聖剣、特徴的な恰好と装備が間違いないと教えてくれる。
「エレイン……ようやくみつけた……」
人影は彼女からもらった手紙を握りしめる。エレインの隣にいる少年がセインという人だろうか? 実力は大したことはなさそうだが、うまく彼女に取り入ったのかもしれない。
スキルを使ってエレインの感情を見るが彼女はどうやらセインという少年を気に入っているようだ。セインという少年は……ああ、馬車に入ってしまったので見れなかった。便利なスキルではあるけれど、肉眼で確認しないと使えないのが難点である。
「エレイン……安心してね……私が……お姉ちゃんが騙されていないかちゃんと見極めてあげるから……場合によっては……セインとかいう少年を殺さないと……」
その人影はそう呟くと、人ごみに消えていったのだった
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