第4話

背中から小声で聞こえた

「蒼くん、…好き?」のささやき。

さわっと背中を走る感覚に、

思わず足を止めて振り向くと

悪戯っぽい目が見上げていた。


(可愛い)


裾を掴む手に腕を絡ませ耳元にささやく。


「好きだよ。ずっと」


仕掛けておきながら、

真っ赤になって照れている陽葵さんを、

ぎゅっと抱き寄せた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る