第133話
事件があった現場を捜索する。
ちなみに今現在、普通の生徒たちは授業を受けている。つまりはサボりだ。
「(まあ、生きていく上で必要な知識は身につけているつもりだし)」
職についてるわけだから今更勉強する必要は無いか。と、特に罪悪感も抱かずそのまま捜索を続ける。
名簿を見ながらあたりを見渡す。警備員は一定のレベルを超えたハンター資格を持つ能力者が担当している。
簡単に言うと学生なんか相手にならないくらいの実力者達だ。
しかしその能力を使用した形跡は無い。
「(殆ど抵抗する間も無くやられた、ってわけね)」
しかもほぼ同時に3人と5機を葬っている。
「(時空間操作系能力者?いや、それは有り得ない)」
瞬間移動、念動力などエレミュートに適応してしまった人類には決して宿らない失われた能力。
今の能力者達に出来たとしてもそれは簡易なテレポート程度の代物だ。使うたびにラグが発生してしまう不完全過ぎるそれを戦略に組み込むなど、あり得ない。
もしくは……
背後に刺さる様な視線を感じ、クナイを抜く。
「死ね」
ガキィンッ
死角からの奇襲をクナイで受け止める。
「バレバレね。殺気、隠し切れてないわよ」
「チッ……小癪な」
こんなクソ雑魚ナメクジによる単独犯とは考え難い。
「(ま、吐いて貰えばいいわ)」
靴裏に仕込んだブレードを静かに展開する。
ドズッ
展開したブレードを奴の腹部に突き刺す。
「ぬぐぅっ!?」
「煩い」
すかさず奴の顎を掌底で突き上げる。衝撃に耐えきれなかった歯が数本宙を舞う。
「ぎ、ぎざばぁぁぁぁっ!!」
「ホント煩いわね。貴方達ってイチイチ声を上げないと攻撃出来ないの?」
「ぬゔぉぉぉぉぉぉっ!」
「(必死ねぇ……)」
まあ手加減する気は更々無いけど。
「(せっかくのオモチャですもの)」
口内にクナイをぶち込む。
そして痛みで無防備になり、ガラ空きになった胴体を蹴り飛ばす。男はなんの防御も出来きず、呆気なく吹き飛ばされ、学園を囲む外壁にめり込む。
「オマケよ。受け取りなさい」
黒剣を投擲し、外壁に磔にする。
「お、おばえ、ま、まざか……お、オルキn……」
ドズッ
「その名で私を呼ぶな」
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