第44話
一方、その頃。
コポッ………
日の光すら届かない、深い海の底に一つの潜水艦が潜んでいた。
しかし……
「くそっ、どう言う事だ!?ターゲットはまだ未成熟だった筈だろうが!」
「それが、別方向からの攻撃を受け……」
艦内は騒然としていた。理由は一つ。簡単に捕縛できると考えていた少年相手に貴重な戦力を破壊されてしまったからだ。
「煩いっ!予備機があるだろう!まだ頭部のセンサーで位置も確認できている!早く出せ!」
ドボンッ
「なんだ!?」
「前方に、高濃度のエレミュート反応が!」
「映像!解析急げ!」
「映像解析出ます!」
前方大型モニターに映し出されたのは1人の少女の姿。しかし、その少女からは夥しい黒い瘴気が。
「この反応は……!?」
「なんだ!?」
「お、
「バカな、奴はすでに死亡した。クローン計画も失敗しただろ……いや、待て……まさか……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「(ニィ……)」
思わず笑みが溢れる。今頃私の姿をみて慌てふためいてるところかしら。
「でもまあ、報いは受けてもらわないとね」
水中で銃やハウンドは使えない。だから、代わりに用意した槍を放つ。
私のとっておきの"毒"の槍だ。
ドズッ
『〜〜〜!』
『ー!』
「ふふふっ」
一気に海水が流れ込んだ艦体はボコボコと水圧で変形する。
中身は知ってる。ドロドロに溶けて、大きな1つのゼリーになると良いわ。
味は……まあ、美味しくは無さそうだけど。
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