そのテレフォンブックは異世界のアイテムを売買する事が出来る!
レイガス・トッド・ニーアスは売れない商人であった。
今年で31歳になった彼は未だに独身であり、元サーカス団員の道化師としての力で時たまくるサーカスの仕事で食べてきていた。
彼はいつも弱気なのに強い所を見せようと自分自身の事を俺様と言っていた。
その日は売れない商品に見切りをつけてアイテムショップにて売りさばいていた。
その時魔法書売場を見たレイガスはタダでテレフォンブックという意味不明の本を手に入れた。
テレフォンブックを開くと、そこには意味不明なアイテムのカタログみたいな絵が張り付けてあり、金額等が表示されていた。
半信半疑で本の指示通りに夕食代のお金を触れさせると、お金が消滅し、テレフォンブックに表示されたではないか!
レイガスは最初にティッシュを購入した。そのティッシュでぼろ儲けを企むのであった。
時同じくしてこの国であるラルガルシア王国は破産してしまった。
王様は責任逃れをするために国外へ逃亡し、この国は滅びるかに思われた。
1人の道化師の商人が立ち上がった。
大勢の人々は彼を馬鹿にする。
しかしレイガスという商人は真っ直ぐな瞳でもって、テレフォンブックを活用して成り上がるのであった。
彼には1つの秘密があった。心の中にもう1人の自分がいた。彼の名前は殺人鬼ピエロ。
レイガスは最弱だが殺人鬼ピエロは最強であった。
勇者と魔王の末裔であるナナニアを用心棒に加えて、レイガスの商売とピエロの武力、そしてナナニアの圧倒的な力、2人で1つの最強タッグ商売譚!?
これは最弱の商人が最強の殺人鬼として成長し、弱くなったり強くなる物語である。
※アルファポリスにても掲載しています