第149話 natural

出雲神は、ずっと日本を見てきたから

よく分かる。



日本がダメになった理由は

経済のせいなのだ、と。



そして、ダメになっている人々は

本当の日本人ではなく



日本人になりすました外来人なのだ、と言う事も。




でも、その人々が




遠いヨーロッパを侵略しようとするなら

やっぱり、神の力を使っても阻止すべきなのだろう。





そんなふうに、静かな個室寝台、ビジネスクラスのシングルルームで



そう思う。







この日本も、昭和の頃は


互いに支え合って生きてきた。




不公平があれば「それはダメ」と


みんなが支えあって不正を減らしてきた。






その根底は


日本の銀行を、政府が経営保障し


国内企業には、ほぼ無制限に金を貸してきた。



そのせいで、国内の日本人は



55歳で定年になるまで、収入を保障されていたので


安泰に、贅沢ができた。



貯蓄などせずとも暮らしに不安は無かった。






それが、昭和の終りまで、である。







ところが、その資金を使って

外国へ進出しようとした。




アメリカの映画会社を買収したりして

派手な事をした。



それは、他ならぬ


SONYをダメにした文科系の社長である(笑)。

それだけでなく、他の日本企業でも

例えば、ホンダを追い出されたかつての

経営者も似たような事をした。




そういう事をしたので、アメリカも怒って



日本の経済の閉鎖性を糾弾した。




結果、




日本国内へ、外国人が介入するようになり




日本の平和は崩れた。





以降、いくらお金を持っていても


不安は拭えないから




人々は、お金を使わない。




そうすれば、経済は停滞する。





金融緩和、などと言っても

将来が不安なら、いくら持っても使わない(笑)。






当然の図式である。






そういう停滞状況で、不安感から



苛立つ人々もいる。





でもそれは、本当の日本人ではなく





日本人の顔をしている渡来人である。





元々の日本人は、慎ましく生き



道を極め、魂を磨き



自然を慈しむ人々である。

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