第134話 soulmob
それは、1980年代に
日本の京都大学で興った、生物社会学の
人類学的適用である。
人間であるには、家族がなくてはならないと
言う定義に依って理論体系が成立する。
家族とは何かと言えば、雌雄一対に子供があり
更に食物の分配がある、とする。
しかし、人間社会には
余剰な欲望を煽る情報、と言うものがあるから
先程の青年のように、ファーストクラスの
中を覗いて見たくなる。
そんなものを知らなければ、見たいと
思う事もないから
どこかで写真なり、映像なりを見て
触れて見たくなったりするのだろう。
つまり、情報がなければ
よかった、なんて事も言えたりする。
その欲望も、神様たちが
抑制した方がいいと思っているひとつである。
食って寝て、愛があって平和なら
特に欲望の権化になる事もないはずで
渇望するような感情は、そもそも不自然なので
空腹以外にないほうがいい、と
そう考えても自然だ。
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