第28話  America



America

エアポートカウンターで、ふと

神様は、見回すと

アメリカの神様が、にこにこして手を振っていた。

「なんだ、飛行機で来たのか」と


微笑みあう。



「どうやってパスポート偽造した?」

「お前こそ」




ふたりは旧友らしい(笑)



警官がそれを聞き、訝しげに見るが(笑)



そこは神様である。


抜かりはない(笑)。








「ところでな」アメリカの神様に、神様は伝える。




コンピュータ端末を手放せないジャパニーズの事。






「アメリカンはそうでもない」と、アメリカの神様はのどかだ。





それはそうかもしれない。



ジャパニーズの方が、なんだか貧相である。




よく見ると、楽しんでる人々もいる。



でも、情報を受け取ると言うよりは

新しい情報の刺激に浸ってるだけのようだ。






「昔と変わらんよ。噂話が好きな連中が

機械を使ってるだけだ」と、アメリカの神様はSNSをそう言ってるのかもしれない。




でも、それは産業がそれを作って儲けたのじゃないだろうか?



神様はそんなふうにも思う。






そのせいで、いつでも集団行させられているような




そんな気分にさせられていて

ジャパニーズは、昔と違って

疲れているみたいに見える。



昔って、65年前の事だが(笑)



出雲大社に集まった、人間の時間で言うと65年だ。



justice

「そうともいえんな」と、アメリカンの神様。


インターネットができた事で、売れないミュージシャンが


売れるようになったり。



売れないもの書きが

食べられるようになったり(笑)とか。




そういういい事もあるさ、と



やっぱり、楽観的なアメリカンの神様。




「自由はいい事なのさ」と言う。




めぐの世界の神様は「それはそうかもしれんの」と。




でも、ジャパニーズが

始終ネットワークにつながっている事で

疲れてしまっている事も事実だろう、とも思う。



エアポートや、いろんなところで

ネットワークにつないだままの

すまほ、とやらを

見ながら歩いていて


邪魔になったりしていて。



それは、ちょっと異様な風景だ。






そういうものを、商業として持ち込んだのは


やっぱり、行き過ぎたお金儲けの欲望なんじゃないか、と思う。






アメリカンの神様は、察して

「解るよ、言いたい事は。

それは、人々がきめる事さ」と、自由の国アメリカらしい(笑)。





「じゃがのぉ、それはアメリカンの発想だ。

ジャパニーズは主体性を持つと嫌われる。


全体主義がのこっとるんだよ。


未だに。

みんながしてるから、しないと

集団から弾き出される。



昔はよかったさ。その集団が正しい事をしていた。


いまのジャパニーズは違う。


集団の目的が、一部の悪党の利益なんだ。


だから、ジャパニーズたちはネットワークですら

主体的に楽しんでいない。



悪党たちの意向に怯えているんだ。


そして、その悪党はたぶん



ジャパニーズじゃ、ない」と、洞察をしめすと




自由と平等の国、アメリカンの神様は



身を乗り出し「それは遺憾な」と

正義の志を示す。

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