第12話 CallBank
CallBank
おじいちゃんは、微笑みながらリサに言う。
「石炭は、大昔は森だったのは知ってるね」
リサはうなづく。
おじいちゃんは、更に「本当だったら、土に帰っているはずの森が、今、ようやく燃えて
灰になって土に帰るのさ。
」
リサは、連想した。
悩み、なんてものもずっと心に残って
いつか燃えるのかな、なんて。
自分は、そういうものを
燃やして生きて行けば、悩まずに済むな。
そんなふたりを、神様は傍観して思う。
空から(笑)。
リサの悩みは、ひょっとして
おじいちゃんの事が好きで、おじいちゃんの
望みを叶えたくて。
それが、国同士の取引みたいな
妙な事のせいで、叶わなくなったら
どうしよう?
そういう、どうしようもない悩みだった。
リサの生真面目なところも、おじいちゃん譲りだから。
それも、ひょっとして石炭みたいに
長い時間を経て受け継いだエネルギーの
ようなものだったりもするのかな。
神様は、思う。
「やっぱり、この人達の幸せを守らないとのぉ」
国際会議するけれど。
よその国から、お金儲けに来て
この国の人達の幸せを奪うのは、やっぱり変だと
そう思う。
オリエンタルエクスプレス
それで、神様は
オリエンタルエクスプレスに乗ろうと
おめかしして(笑)。
下界に下りて。
なぜか、bluemorrisのめぐたちの側に降り立って。
でも.....「はて、どうやって乗るのかのぉ」
ずっと昔、人間だった頃の記憶はあるけれど
その頃は、まだ蒸気機関車が引っ張っていたし。
汽車が走ってたら、飛び乗れば良かった。
「切符がいるんかの」そう思って
駅の切符売り場を見てみたが、ひとが居なくて。
それは深夜だもの(笑)。
「それじゃあ、あの、めぐと言う娘に聞いてみるか」 どうやって?(笑)。
神様は、そういえば
いくらか能力のようなものを持っているので。
めぐの夢にお邪魔します(笑)。
眠ってるめぐは、のんびりと
おいしいもの食べて、ごろごろしてる
わんこみたいな夢を見てた(笑)。
そこに、知らないおじいちゃん、でも
どこか見覚えのあるようなひとが出たので
びっくり(笑)。
めぐは、魔法使いさんだから
それが、ふつうの夢かどうか、分かる。
「もしかして、神様?」と
めぐに尋ねられて、びっくりしたのは
神様のほう。
「なんで、わかったかのぉ?」と
変装したつもりの神様だけど、そういえば
昔々、めぐは神様に大変お世話になったから
少し、記憶にあったのだろう。
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