第11話  heaven



heaven

神様は、人間のふりをして

オリエンタルエクスプレスに乗って行こうか、なんて(笑)


お茶目に、おひげをなでなでして


「ビロードのズボンでもはこうかの」などと


山高帽子にステッキで、地上に下りようかと

思って。



そろそろ眠りについた、地上のめぐたちを

見下ろした。



神様は、夢の中で

みんなに会えたりする。




つまり、夢を見ている子は


神様や、天使さん、それと魔法使いさんに

会えたりするのだけど



それを夢、と思っているだけで



本当は、神様に会えていたりする。




クリスマスの夜、サンタさんに会えるみたいに。






この夜は、どうかと言うと。






リサは、なんとなく

おじいちゃんの夢を見た。



夢、なのか?


おじいちゃんのいる天国に行ったのか?



どっちかな。




よくわからない(笑)。





おじいちゃんは、まだ元気で

黒い蒸気機関車に、朝早く

石炭を焼べていた。





「おじいちゃん?」とリサが言うと



おじいちゃんは、当たり前のように



リサに振り向き、にこにこするのだった。




おじいちゃんは、40才くらいに見え



そんな歳に、リサは生まれていない(笑)。


もっとも、天国に行ってしまうと

年齢はなくなってしまうのだけど。





何してるの?と

リサは、18才そのままで尋ねているのに

おじいちゃんには、幼い子供のように

見えているのかもしれない。



天国だと、みんな見たいように見える。



それは、認知の問題で


人間世界でも、天国に召される日に近づくと

段々、地上の

時間より認知が自由になる。


見たいように見えるようになるのだ。。




地上の3次元に囚われなくなって

自由さが得られるので



そのうち、魂まで自由になると


地上を離れるのだ。





なので、こんなふうに見える。




夢の中のように。






人生は夢、と言ったのはシェークスピアだが


それは、こんな事を言っているのかもしれない。


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