第27話 〇ノ〇ニュース、スポンサーがやべぇ奴だった
「なんじゃこりゃ……」
これが最初の感想であった。
ソースは週刊誌報道ばかりだが、これはブラック企業だ。しかもヘイトの塊だ。
典型的なワンマン企業で、よく分からない理由で降格処分も出している。社内に貼り付けてあると思われる処分書にもわざわざそのヘイトしている国の公用語を引用している。嫌いな国の言葉をわざわざ使うというのは恐らく侮辱の意味で使っている。
国の好き嫌いは内心では自由だ。そういうのは誰にだってあると思う。「物騒だからこの国は嫌」だとか「この国は〇〇なんて食べるから苦手」だとか。
話すにしても居酒屋で話すのがギリギリだろう。しかし、ヘイトスピーチを堂々と発信し、社内での理不尽な降格処分書にまでヘイトが溢れている。
「ヤバいだろ、これ」
ヤバいのは化粧品の品質(注・自分のみ)だけではなかった。こういう冠スポンサーだから番組がああいう作りになってもおかしくない。
「って訳で、あれはヤバい企業がスポンサーだから見ない方がいいよ」
「ふーん、俺は見続けるけどね」
「いや、マトモな企業じゃないよ。一時期話題になった居酒屋チェーンの社長だった政治家並にヤバい人がやってる」
「あっそう」
「とにかくそんな冠スポンサーの番組は私は見ない」
「あっそう」
やはりと言うか、私の話は不機嫌になるばかりで聞き入れてくれなかった。
なんというか、角度を変えたシュートもバーに当たったような気分であった。そもそもT田氏を信じている時点であまり期待しなかったが。東日本大震災の時の青プリン氏(名前は一応伏せておく)みたくなるのではないか? あの人も火山学はしっかりしてるのに放射線ガーと呟きまくって大学から注意されていたなあ。今も呟いてるのだろうか。
そういえばT田氏も二〇一五年に日本は住めなくなると宣っていた。きっとあれこれ言い訳したと思われる。陰謀論の人や終末論の人はいつもこうだ。ノストラダムスの大予言世代で学んだ世代のはずなのに。
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