ladle

どこか違う別の世界で あなたは一人暮らしている

窓からの木漏れ日のような 淡い光だけのキッチンで


そんな妄想が 脳内のどこかで

陳腐な台本になって刷られていく

倦怠感 焦燥感 その間で

ただ日々が過ぎていく


記憶の中 あなたは上澄みのようで綺麗に見えた

棚の珈琲のキャニスター

いつから空のままだっただろう


ladle 掬い上げたスープを

ladle さあ、皿に取り分けて

ladle 冷める前にいただきましょう

ladle 取り残された感情を 救って

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